第11話 抱きしめよう

抱きしめよう彼女を

ても遠い


ずいぶん遠くへ来た私だけ


そんな錯覚する覚える


なんだ

もう居ない


長い間

会わずにいた


彼女が死んだなんて

わからない


遠過ぎて

遠過ぎて


彼女が死んだなんて

わからない


大きな声の彼女


話す時は

じっと目を見つめて話す彼女


彼女は何処へ行った

三年、四年?


彼女と祝った

五歳の誕生日を憶えているのに


彼女が死んだのに

涙が出て来ない


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