【8時間目】魔王様、作戦会議のお時間です‼︎
すっかり夜の
聖良いわくもっと
───1人暮らしの若者にそんな
と、思っていた昨日の僕(言ってはなかったけどこの世界に来たのは今日なんだよね、うん僕も驚いてる。だって今日だけでこんな
何故ならこの物件には"聖良"という特典が付いていたのである。
「仕方ありませんよ逢魔様、私たちは兄妹なのですから一緒に住むのは
「それ両親いた場合の話だよね?普通一人暮らしするって言ってる兄の家に転がり込んでくる妹はいないでしょ」
聖良はやれやれと両手を広げ首を横に振ると「私たちは兄妹でもあり夫婦でもあるのですから」と言ってきた。
もうツッコまんぞ。僕はその
……多分、今日だけで多分50回ぐらいツッコんだ気がする。
「それで、具体的には水原 さくら子とどうお近づきになるおつもりですか?」
台所でコーヒーを
砂糖の
「う〜〜ん、そうだなぁ……今日の別れはかなり(聖良のせいで)サイアクだったよなぁ……。ここから巻き返していくにはやっぱり
「はぁ……私としてはかなりの
「いや普通に聖良のせいだよ。まあ種田さんもノっちゃったのもあるけど……てか普通に心の声を読むのやめてくれません?」
僕はう〜〜んと
コーヒー豆の独特な良い香りが僕の脳をくすぐってくる。ぐるぐると
否、"一人"が浮いてきた──────
「……ところで、聖良さん?この砂糖に
「亜○です」
「いや"さとう"違い、それ。てかいちいち分かりにくい小ネタ入れてくんじゃないよ」
「ところで」と今度は聖良が一息おくと僕に問いかけてくる。
僕は一口、コーヒーを
「先程から逢魔様のスマホがピンポロパンポン鳴ってるのですが誰からですか?」
「その音なら早くエリア内に戻らなくちゃならないね。……じゃなくてこれね」
僕は先程、というよりも
そこにはつい数時間前に友達になった種田さんからのLI○Eが、鬼のように大量に届いている通知だった。
どうやら初めてできた友達に
怖いよ。僕あの子怖いよ。
「ブロ
「身も
完全に
いや、
「分かりました。今日からもう二度と
そう言うと聖良はぷくぅと
彼女の黒い
「……ごめんなさい。元気な聖良が1番好きだよ」
「…………はぁ、そういうすぐ謝れてフォローできるとこ本当好きです、付き合ってください、いや結婚してください、いやもうこの際セッ」
「はいコンプラにひっかかるのでやめてくださ〜〜〜い」
再び僕らの間に静けさが訪れる。
聖良と目が合う。合い続ける。心なしか聖良がとても
あれ?なんか今回普通に
「逢魔様………」
気づくと聖良が僕に急接近していた。
聖良の手が僕の組んだ足に置かれ、さらに体重を僕の方に
「おおっ!我が
「………いやちょっと待って。なんでうちに居るの?種田さん」
突然の(真新しい)友人の
「それは
ん、ああ、
いやだからってなんで家知ってるの!?怖いよ!!僕、怖いよっ!!ストーカーだよこれもうっ!
てかあまりの
「聖良?…聖良さん?大丈夫?」
「聖良大丈夫か?私のヒールいるか?……いやむしろヒールよりエールの方がほしいか?」
いややかましいわ。
そんな顔を
すると突然、聖良がぐわっと立ち上がり目をかっぴらいて僕らを見つめてきてこう言った。
「逢魔様、種田 冬火さん。ついに思い浮かびました……水原 さくら子と"友達になろう作戦"が………!!」
「あれ?いい
僕と種田さんが期待を込めて聖良を見つめ返す。
聖良がそれに応えるように右手の人差し指を天にかざすと静かに語った。
「水原 さくら子をストーカーすれば良いのです……!!」
「いや考えうる限り最悪の
☆次回、さくら子尾けられる───────
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【登場人物紹介】
●躑躅森 逢魔
魔王の息子で主人公。
本人は一人暮らしのつもりで現世界に来たのでまさか一つ屋根の下で幼馴染メイドと過ごす事になるとは思ってもなかった。実はよくよく考えたらお付きのメイドなので一緒に暮らすのは当たり前だっり…。
なんだかんだ元の世界でも一緒に暮らしていたので割と抵抗は無い。
●躑躅森 聖良
逢魔の幼馴染でお付きのメイドさん。
今回の生活であわよくば逢魔と一線(意味深)を越えようと色々と画策している。
だが逢魔本人が色々と希薄なため、苦労が絶えない。頑張れ聖良ちゃん。目指せ勝ちヒロイン。
●種田 冬火
1人目の能力持ち厨二病ぼっち少女。
初めてできた友達に嬉しくなりすぎてちょっとヤンデレ気味に。実際友達になって数時間で安否のスタ爆はヤバいと思う。
でも本人は元々人付き合いがない為いまいちそこんところが分かってない。今後の成長に期待が高まる。
●亜○ 佐藤
一言で言えば死なないヤバいやつ。
どうもマ○オプレイヤーだと思うと個人的には親近感が湧いて仕方がない。あと純粋な悪はめっちゃクール。
「誰かがコインを入れたみたいだね」
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