2年生編 第73話
ということで修学旅行に来ている。
学校も修学旅行の時期が来てしまったな。
この学校は珍しいことに夏に近い時期に修学旅行があるのだ。
余たちが修学旅行で来た所は北の方だ。
だから夏の時期だが、涼しくてとても快適だ。
修学旅行で羽目を外して全力で遊びたいところだが、この修学旅行の前に女神に集められて話し合いをしていた。
***
「宇野くん。女神様が呼んでるポヨ〜」
「は?なぜ女神の奴が余を呼ぶのだ」
「それは分からないポヨ〜」
「女神、お前がこっちに来い、と言ってこい」
「いやポヨ〜。それで怒られるの僕ポヨ〜」
「女神がどれだけ偉いのか分からないが、余が女神の命令を聞く必要はないだろ」
「頼むポヨ〜。女神様あー見えて怒ると怖いんだポヨ〜!」
妖精は余の脚に抱きつき懇願する。
「お前が怒られれば済む話なら余は別に構わない」
「いやポヨ〜!僕を犠牲にしないでポヨ〜!」
「お前の犠牲は絶対に無駄にしないからな」
「じゃあもう無理矢理連れて行くポヨ〜!」
ピカッ!
余は妖精が発した光に包まれた。
「んっ」
これ前もあったのだが、眩し過ぎないか?これで目が終わるんだよなぁ。
お、やっと目が段々と見えてきたぞ。
「おっ、お〜…」
余の目の前には女神の奴の他にも魔法少女どももいた。
いや、今魔法少女どもには会いたくなかったのだがな。
いや〜、怖いなぁ、修羅場にならなかったらいいなぁ。
「なぜ余たちを集めたのだ、さっさと話せ」
気まずくならないように女神にこの場に集めた理由を聞く。
「そんなに焦らないで下さい。ちゃんと話しますから」
魔法少女どもは分かるが余がここにいる理由が分からない。
「皆さんも分かっていると思いますが、あともう少しでメッカが完全復活します」
そうなのだ、メッカの奴は最後に会った時に完全復活する、と言っていたな。
「それはここに皆を集めるほどヤバいことなのか?」
「はい。今まで戦ってきたメッカの比ではありません」
嘘だろ、ただでさえ完全復活前のメッカに押され気味だったというのに。
「正直に言いますと、今戦ったら確実に負けると思います」
そうか、それほどヤバいものだったとはな。
「女神様は一緒に戦ってくれるんですか?」
桜井莉緒が女神に質問をする。
「いえ、私はメッカと戦うことは出来ません」
「どうしてですか?」
「そういう魔法をかけられてしまったからです」
「という事は昔メッカと戦ったという事だな」
「はい」
「その時はどうだったのだ?」
「その時は協力者がいたので何とかなりました」
「その時の協力者は今どこにいるんですか!」
「1人はどこにいるか分かりません。もう1人は亡くなってしまいました」
じゃあその協力者とは共には戦えないということか。
「で、今日呼び出したのは修学旅行を楽しんで来て下さいって言いに来ました」
「は?」
「どういう事ですか?」
「このままでしたらメッカに負けてしまうので修学旅行が終わったら特訓をしてもらいます」
特訓?
「この特訓はとても厳しいものとなりますので修学旅行が最後の休みだと思っておいてください」
***
という事があったが余は修学旅行を楽しむことは出来るのか?
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