天文7  月犯五星3

晋書。

402 年 4 月、月が水星を隠した。7 月、飢饉が起き、人と人とが食べあった。403 年 11 月、月が火星を隠した。403 年 12 月、桓玄かんげんによる簒奪があった。安帝は尋陽じんように移され、皇后は零陵君れいりょうくんとなった。404 年 2 月、劉裕りゅうゆうかん氏をことごとく滅ぼした。


404 年 2 月、左角で月が木星を覆った。占いでは「天下に戦争が起きる」となった。同月に劉裕が決起し、桓修かんしゅうらを殺した。405 年 1 月、追討軍により桓振かんしんを攻撃、桓氏一門を滅ぼした。



魏書。

404 年 2 月、左角で月が木星を覆った。「天下に戦争が起こる」。406 年 4 月、柔然じゅうぜんが夜中に攻め入ってきた。迎撃し、撃退した。




元興元年四月辛丑,月奄辰星。七月,大饑,人相食。二年十一月辛巳,月犯熒惑。占悉同上。二年十二月,桓玄篡位,放遷帝、後於尋陽,以永安何皇后為零陵君。三年二月,劉裕盡誅桓氏。三年二月甲辰,月醃歲星于左角。占曰:「天下兵起。」是年二月丙辰,劉裕起義兵,殺桓修等。明年正月,眾軍攻桓振,卒滅諸桓。


天賜元年二月甲辰,月掩歲星,在角。占曰「天下兵起」。三年四月,蠕蠕寇邊,夜召兵將,旦,賊走乃罷。


(晋書12-7)




ここでも同じ天文現象がフィーチャーされています。こういうのがあると、各国の天文読みに、それぞれの性格の違いが出そうな気がします。ここでは晋書だと「良い兆し」、魏書だと「悪い兆し」となっていますね。この辺の解釈の差がどこにあるのかとかを探れれば面白そうです。

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