第26話「七大将軍と自覚」

第26話


「ふぅーー、今日も一日長かった気がするなぁ。まぁ充実してるってことだからいいけどさ。」


俺はあの後、やっと屋敷に帰ることができ温泉かと思えるほど広い風呂にいた。めちゃくちゃ湯加減とかもいいし、この家というか生活最高だな。あ、あとそういえば召使いさんたちの名前を覚えないと。そう思い俺は風呂から上がる。


風呂から上がると俺は執事であるアルフレッドさんの元へと向かう。するともうすでに召使いさんたちの全員がロビーに集まっていた。流石はエリートたちだな。


「「「お疲れ様です、ソラ様。」」」


「えーっと、はい。ありがとうございます。それより今日はみなさんの名前を覚えたいので、みなさんの名前を教えていただきたいのですが………」


何度言われても慣れないな。まぁとりあえず片っ端から覚えていくか。


そう思い俺は名前を聞いていく。


「えーっと、オレンジ髪で元気っこで巨乳なメイドさんがミアさんで、こっちの黒髪でクールで巨乳のメイドさんがラムさんね。それでこっちのピンク髪でこれまたクールそうなメイドさんがヴィルマさんね。」


その後も執事さんやシェフの方々や庭師の方々など、しっかり全員の名前を覚えていく。


「ふぅーやっぱり多いなぁ。まぁこの大き過ぎる屋敷を維持するのには必要なのかもしれないけどさぁ。」


そう言って俺はリビングのソファーでくつろぐ。すると執事であるアルフレッドさんが紅茶を運んできてくれた。


「ソラ殿、お疲れ様です。本当にお心が広いのですね。普通貴族の方々はこんなことはせずに私たちをただ使うだけなのですがね。本当に感謝しています。」


「いえいえ、俺の価値観として当然のことですのでやったまでです。でも一度には覚えられなさそうです。なんせ人数が多過ぎるので………だから関わり次第ちゃんと覚えられればなと思っています。」


「ははっ、何もそう焦ることは全くありません。覚えてくれるだけでも全然違うのです。それより、今日はもうお疲れでしょう。早くにお休みになられた方がよろしいですよ。それに七大将軍となられた今、明日からの方がよほど忙しくなるでしょうし。」


「そうですね。確かに今日は疲れたのでもう休ませてもらうとします。それでは………」


そう言って俺は自室へと向かい、眠りについた。


***


あの壮絶な戦いから5日が経った。


「んっんーよいしょ。今日は入学式か。」


俺は伸びをするのことで、疲れをの残りを落としつつ起床した。


「よし、それじゃあ行きますか。」


そう言って俺はリビングへと向かい、朝食をとった。



「さて、それじゃ学園までよろしくお願いします。………あ、やっぱり先に王城に向かえますか?」


その後俺は手早く準備をして、俺は王城に向かってもらった。



「やぁソラ、おはよう。来てくれたんだね。」


「おはよう、ソラ。ここ数日はソラの戦いを思い返してばかりで寝付けなかったぞ。」


「う、うんおはよう二人とも。それじゃあ早速学園に向かおうか。」


そう俺がいうと、アーサーに待ったをかけられた。と、いうか当たり前のように入ってくるのね。


「なんで、アーサーは行かないの?」


「いや、勿論学園にはいくけど。ソラは七大将軍になったでしょ。だからそれの就任式をするんだよ。まぁあまり時間掛からないらしいから早く行こ。」


そう言われて俺はアーサーに連れて行かれた。


「よし、それじゃソラ準備はいい?ね。服もちゃんと正装だし、黄金双剣勲章もつけてるね。………よし、行こうか。」


そうアーサーが言って俺はまた謁見することとなった。


「エミリア王女殿下、アーサー殿下、ならびにシンモン ソラ七大将軍様の御到着です。」


俺たちが入るとそう声がかかった。そこで俺たちはレイヴンス陛下の前まで歩き、膝をついた。


「面を上げよ。ソラ殿、先の戦い誠に見事であった。私もまさかレオナルドが敗れるほどとは思わなかったがな。」


そうレイヴンス陛下がいうとすごく王の間がざわついた。まだこの前のことは言っていなかったんだろうか?


「落ち着け皆の者。

さて、ソラ殿其方に今一度問いたい。其方は七大将軍として、この国に尽くすと誓えるか。」


「はい。この国には恩があります。その他にもお世話になった方、これからなるであろう方が沢山います。私はそれらを守る刃としてこの国に尽力することをここに誓います。」


毎度ぶっつけだからセリフとか全く分からんけど。こんな感じでいいかな。


「うむ、それならばよろしく頼むとする。これからは七大将軍として、存分に力を奮ってくれ。それと、爵位のことだが最上位伯爵位を与えることとする。」


レイヴンス陛下がいい、謁見は終わった。あぁあ何かまた爵位貰ってるし………。

さて、謁見が終わったということで学園へと向かおうかと思ったら、ニコラス宰相に呼び止められた。


「ソラ殿、学園に行く前に少しだけお話があります。」


ん?なんだろうか。


「えーっとですね。七将となって色々面倒くさいことになるのでは、と懸念されていたのですが……レオナルド大将軍が自身より強いことだとか諸々を公表したので、あまりそのことについての心配はいらないと思います。それと七将となったので七将の専用の正装・戦闘着と勲章が渡されます。それを受け取ってから付けて学園へと向かって下さい。」


へぇ七将専用のものか、それは楽しみだな。


その後ニコラス宰相についてゆき、星が七つ方のあたりに付いている白いマントのようなものと、国旗の後ろに七人の戦士が描かれている勲章を受け取った。


俺はそれを受け取り、付けた上でようやくアーサーとエミリアとソルガレス魔術学園へとむかった。

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