子供の思い出

「同窓会でまた会おうな」俺は今日、約束をしてしまった。


俺は雅也、今日は中学の時クラスメイトと集まって同窓会をしている。

「雅也久しぶり!」そう言って来たのは中学の時の親友であり唯一の友達だった智也だ。

「久しぶり!中学以来だな」そう言って智也の顔を見たとき私は驚いた。智也は中学の時と全然変わっていなかった。俺は智也と少し話してそのあとは他のクラスメイトとたわいのない会話をした。内容は、現在は何をしているかとか中学の時の思い出話とかだ。

「雅也は友達をつくるのがめっちゃ上手かったよな」とか周りから見る自分の印象を初めて知ることもあった。

「雅也の1番の思い出ってなんだよ」クラスメイトが質問を投げかけてきた。

「えっとぉー、卒業式の帰りに智也と2人で廃校に入った事かな。」

「廃校の中で智也と同窓会で再開しようって約束したんだよ、約束が果たせて嬉しかったよ」俺がそう言うと突然周りにいたクラスメイトが黙る。

「お前、それ本当に言ってんのか」真剣な眼差しで聞かれる。俺は本当のことを言っただけなのになんで怯えられるかが分からなかった。

「雅也、今日智也みたか?」


「うん、さっき久しぶりに話したよ」


「え、雅也が智…」クラスメイトが話そうとした時に、

「みんなー、ビンゴやるよ〜」遠くから声がした。クラスメイトの人達は話すことをやめてビンゴ会場に急いで向かってった。よっぽど楽しみにしていたのだろう。俺はもう疲れたので帰ることにした。

久しぶりにクラスメイトに会えたし、智也にも会えたので楽しくてはしゃぎすぎたのだろう、すごく疲労感がある。

「いや、待てよ」俺は急に身震いをしだした。

そして無我夢中で智也と行った廃校に向かった。「あった」俺はあいまいな記憶を頼りに走り、廃校を見つけることが出来た。その時にはすでに辺りは暗く、懐中電灯がないと歩けないくらいだった。俺は急いで廃校の中に入った。

そして向かったのはF4だ。俺は息切れをしながらも声を出した。「智也、いるのか」反応はない。それは俺も分かっていた。智也と最後に話した教室を探した。が、いない。俺は理解した。そして俺は2つのことを確信した。俺の疲労感は楽しかったからではない。俺は自分の背中にライトを照らして見てみた。

「智也、ごめん。」そう言い残すと俺は倒れた。最後に見たのは智也と同じ場所だった。


~完~


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