喪失、夏

野に咲く花と 大輪の花を どうして比べるの

と 困り顔の君を思い出す

あれはたぶん まだ暑さがうなじを流れる頃

足元のヒメジョオン

さいた わらった わらって さいた


今更ですが わたくし

君のいない 日々を過ごしております


野に咲く花が 僕は好きだよ

と 見つめる君を思い出す

あれはたぶん まだ熱がうなじを流れる頃

足元のヒメジョオン

ないだ ないた ないで ないた


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