第3話 景色
きっと、あなたの見ている世界はそれはそれは美しいのでしょう。
私が見ればその鮮明さに目を潰してしまうほどに。
貴方の口から紡がれたような燃える朝日も、抜けるような青空も、妖艶な夕空も、吸い込まれるような夜空も、同じ世界にいたはずの私は見たことがない。
思えば、いつだって私の記憶している空は押し潰されるような灰色だった。
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