第13話 お菓子作り

先日の迷子の件もあり俺は色々とバタバタしていたが、遂に俺はお菓子を作る日がやってきたのだった。


この世界ではお砂糖は貴重品だがそれは単に価格が高いだけであり実際は意外と市販で手に入るのだ。


俺はそこで先日帰り際に砂糖を購入し〘異空間収納〙に入れ持ち帰った。


そして今!遂に今日はお菓子作りに専念できるぞぉぉぉ!!。


ふぅー1回落ち着こう。


………

……


よし!では改めて、、お菓子作りに専念出来るぞぉぉ!(2回目)


「ってそんなことよりも早速作る準備をするか……」


そうブツブツ呟きながら俺は、調理室に入った。


調理室とは俺が結構前からコツコツと作り上げてきた、部屋でありメイドや両親や兄弟にバレないようにする為に作った物である。


実際は城でも行き届いてない中庭の端っこに作った小屋みたいな感じなんだけどな………。


(よし!準備するか!)


俺は早速お菓子を作る準備をした。何を作る?かって?そりゃー勿論!


わたあめだよ!!


あのふわふわで甘〜い感じのお菓子は俺大好きなのだ。


俺はそう考えながら作る準備をしていた。


(そういえば、よくぜんせに妹にわたあめを作ってあげてたっけ?)


そうなのだ、俺は昔では妹の大好物のお菓子わたあめを良く作ってあげてた。


「それじゃー作りますか!」


わたあめは基本的に簡単だ。


ザラメつまりサトウキビなどから取れる砂糖を使いやるのだが俺は〘異空間収納〙にある砂糖を取りだした。


(ま!結局は一緒なんだけどね………)


それから適当に鍋みたいなものを用意し真ん中に空間を開けそこに縄を潜らせ交互に引っ張れば完成なのだが……せっかくの異世界なのだ。


俺は、風属性魔法を使い疲れないように作るために縄を潜らせ交互に魔法を引っ張りあい回転させること


ーー数分後ーー


「完成っと!!」


俺はその出来前に感心を持ち食べるのを惜しんだが……味見の為にガブリと食べた。


(美味すぎる!!流石に何年もわたあめとか食ってないとこんな感心持てるんだな………!)


その甘すぎる甘味に俺は転けそうになったが持ちこたえた。


「美味しかったぁ〜そだ!せっかくだしコノコちゃんにでも今度あったらあげようかな……」


俺はあの喜ぶ顔がもっかい見たいが為にわたあめをあげようとした。


しかしそれとは裏腹に問題も出た。


(というか俺、ゲームの方向性に支障でてないよな?いやゲームとは別だがストーリーとか他にもキャラの問題とかも……)


俺は疑問にそんなことも思ったが考えるだけ無駄と思い……その考えを捨てた。


「主………」


「うわびっくりした!」


その時、俺の後ろからコンマラスが出てきた。


「儂もそれを食いたい」


「いいけど……猫って食えるの?」


「甘く見るな!食えるわい!」


俺はコンマラスの手元にわたあめを置くと口を大きく開けガッツリと一口で食べた。


「ちゃんと味わいなよ」


「これは……中々……美味い!!」


大声でコンマラスは叫んだが外には聞こえてない……常に〘遮断〙を張っているからだ


とまぁ〜俺とコンマラスはわたあめを食べに食べた結果………。


「主苦しい……」


「俺もだ……」


俺たちは甘さに悩まされ…おなかいっぱいになった。


「ふぅ〜さてと……そろそろ部屋に帰るか……コンマラス」


「分かったわい」


コンマラスは苦しそうな歩き方をしながら俺の〘人影〙に入った。


俺は目をつぶり魔法を唱えた。


〘転移〙


瞬間移動した先は勿論俺の部屋だ……。


部屋のベットに寝転がり、ゆっくりと俺は目をつぶった。


(あ〜食いすぎて……ね……むけ……が………)


数時間後………


部屋のドアからコンコンと音がなり俺は目が覚めた。


(あれ……俺……あっ眠ってたんだ)


目をゴシゴシさせながら大きなあくびをすると部屋の外から声が聞こえた。


「オスト様!お夕食のご用意が出来ました!」


「アリアありがとう」


「それでは待ってますね!」


アリアはすぐにキッチンへ戻り俺は食堂に行く為の廊下を歩いた。


「よく眠ったな………数時間は経ってるな……」


食堂に行き夕食を食べるとメイド達はディナーを出してきた。


「ケーキでございます」


「待ってたぞー!」


「カリオンはしゃぎすぎよ?」


「すまん」


兄弟の中でも1番喜んでいたのは、親父だった。


(しかし新作のお菓子を作ったって言ったらどんな反応するのか………)


「というかそろそろケーキも飽きてきたなオストよ新作のお菓子はないのか?」


「え?まぁ〜ありますけど………」


「食べさせてくれ!?」


「え?………まぁ〜はい」


俺はお菓子を取ってくる振りをする為、1度食堂を出て〘異空間収納〙からわたあめを6個取り出した。


俺はわたあめを家族全員に渡すと家族達は一気にガブリ!っと頬張った。


「あまーーい!」


「甘いぞ!」


「それは良かったです……」


(畜生!俺のわたあめが取られた!!まぁーいつでも作れるからいいけどね)


わたあめを上げたことによりまた一時的にわたあめブームが来てしまった今日この頃であった。



「あー今日も疲れたァァァ!一日中お菓子作ってただけだけどね」


俺は眠りにつこうとしたその時だった、ドアからコンコンと音と同時に第一王子のノスト兄の声が聞こえた。


「オスト入っていいかい?」


「ノスト兄?良いけど」


がチャリとドアを開けるとなにやらニヤニヤした顔で俺に話しかけてきた。


「オスト〜!今日はオストにいい話を持ってきたんだ」


「いい話?」


「そうだよぉ〜!内容はなんと!」


ごくりと唾を飲み込んだ俺は真剣な目でノスト兄を見た。


「実は………婚約者達の面談が決まったよ!」


「えぇ〜」


「なにそんな嫌な顔するのさ……」


「だって、、俺はまだ婚約者なんていらないし………」


「仮にもオストは王子なんだから……民から面目が立たないよ?」


「うぅ、、」


俺は正直面倒だった………。


「はぁ〜分かったよ……それで日程決まったの?」


「そそ!日程がね〜来週の今日だね!」


「分かったよノスト兄」


「それじゃー僕は部屋に戻るね」


ノスト兄はそう言うとバタンとドアを閉め廊下を歩く音が聞こえたが……数秒後


「あっ!忘れてたよ!」


「え!?ノスト兄」


「オスト実はね婚約者は1人じゃなくて3人だからよろしく!」


「まじですかい………」


「それじゃ!おやすみ」


「はい………おやすみ」


今度はきちんと部屋に戻ったようだ……数秒後には足音が無くなっていた。


「ふぅ〜それにしても婚約者が3人もかぁ〜」


俺は、この先どうなる事やろと思いながらも実はちょっと期待してる部分もあった。


「どんな人が来るんだろうなぁ〜」


(まぁーこの世界は一夫多妻制なんだけどね……)


しかし父さんは何故か正妻しか置いていないのだ…。

要は一筋らしい


「コンマラス」


俺は呟くと〘人影〙からコンマラスがでてきた。


「主……どうしましたか?」


「多分来週は用事が詰め詰めで特訓の時間もなくなるからさ明日は魔物狩りでも行かない?」


「お!それはいいですね!」


「俺のレベルアップにもなるし」


そうして俺のレベルアップの為に明日は魔物狩りを行くことになった俺であった。


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