あなたの手
ゆーく
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知らないうちに放り込まれていた場所
何を覚えるよりも先に与えられたのは殺す道具と死体の山
むせ返る臭いや耳障りな断末魔、生々しい感触は受け入れてしまえば慣れるのも早かった
そう、受け入れてしまえば楽になれたから
そう、受け入れてしまえば簡単だったから
何かを壊すことも
何かを殺すことも
難しく考える必要などなかった
気に入らないから殺す
単純だ
そして、なんて簡単なのだろう
殺せば気に入らないもの全てが自分の前から消えるのだから
だから、その願いさえも自分は簡単に叶えてやれる
だが自分はまだその瞳を見ていたいから
その声で何を喋るのかを聞きたいから
殺すのはソレに飽きてからでも遅くはない
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「私を、殺してください」
「じゃあ俺に惚れろ」
これは、死にたがりの少女と恋をした暗殺者のお話
「そしたら愛し尽くした後に俺が殺してやるよ」
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