散髪

 散髪失敗した翌日。

 仮病使ったら幼なじみが見舞いに来た。


「元気そうじゃん」

「わっ」


 パジャマ姿の私は慌てて前髪を押さえる。


 ――よりによって一番見られたくないヤツに。


「うるさいな。早く帰ってよ」

「へいへい」


 ドアを開けてヤツが言う。


「前髪、似合ってるよ」

「うっ」

「また明日な」

「……うん」

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