ピアノ線

「僕は君のピアノ線になりたい」

「これまた奇妙な告白だね」


「君が捻れって言うから……」

「ミステリー的な用途?」


「違うよ。吊り橋的な用途だよ」

「つまり」


「君を支えられる男になりたい」


 今ので何回目の告白だろうか。


 気持ちの糸が切れそうだけれど――

 ピアノ線みたいに丈夫だったらきっと大丈夫。

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