第366話君のことが、とても好きって言うか…

  美空の酷く不安を抱えているような態度に、口角をくすぐられているように思えては、軽く彼女に使っていたティッシュで両手を適当に拭いていく義威瀬は、まったりと首を横に振っていき、「ううん、いい興奮剤になれたよ、」軽く口角を上げては、自分が紡いだ一言に見開かされている彼女の琥珀色の瞳に微笑んでしまう彼は言う、「見張りを続けちゃうぞ~」まるで自分に力量をアピールに来るようにと軽く右手を上げては、ガッツポーズを取ってくれている義威瀬の姿勢に、背中を焼かれているような気がしては、恐る恐ると頷いて行きながら、酷く健気な彼の事を愛しているのに、自分たちが残されていた時間を思うとつい悔やんでしまう美空は、まったりと自分の顔に触れて見たがっているようなカーテンに、目を細められているように思うと同時に、自分に存在を見せつけに来るような大木をぼんやりと見ていく彼女、「うん…」ゆっくりと強い風に体を引かれたは、大木の枝にくっついていたような鮮やかな緑色の物を気にする事無く、旦那がへばっては倒れたりしない事を内心で気を遣っていこうと思っている彼女は、大切そうにと左手を伸ばしては、軽く彼の右手に触れて言う、「眠くなったら…」


  ぱちくりながら自分が彼に投げていく言葉を上手く聞き取れなかったかのようにと、小首を傾げていく様に笑っていく美空は恥ずかしそうにと声を発していた、「いつでも補充してもらっていいんだぞ…?」「うっ、」酷く愛おしく見えてしまう美空が初心な女の子のような姿勢を自分に向けに来ることに、口角が斜め下の方向に向けられているように思えては、結婚して何年も立っていたのに、彼女の妖艶と可愛さを同時に持っている姿勢から伝わって来る魅力は少しでも減っていないように思えては、ごくりと固唾を飲み込んでいく彼は軽く顎を引いては、自分から確実な返事を貰えないでいる事に、不安になっているようにと眉毛を顰めている彼女に微笑んで言う、「うん、よろしく充電器美空ちゃん。」


  「はい、」義威瀬が自分に向けに来る冗談交じりの言葉に、口角をくすぐられているように思えては、まったりと軽く握っていた右手を上げては、胸元に当てていく美空、「任せてくれ。」自慢しに来ているような美空が向けに来る様に、口角を軽く上げられているように思いながら、右手にあるティッシュを机に置いては照れくさそうにと後頭部を擦っていく義威瀬はぽつりと呟いていた、「阿保みたいだな…」


  義威瀬が自分に投げてくる彼の事を語っているような一言に、目を半開きさせて行きながら、何度も鼻翼に力を込めていく美空は不機嫌そうと小さな声を発していた、「あんたが言うか…」「えへへ…」悪びれないでいる子供のようにと笑ってくれている義威瀬の態度に、心をくすぐられているように思えては、体を引かれているような気がしている美空は目を細めては、彼の顔に唇を引かれているように感じては、軽く目を瞑っていく。


  ”ちゅっ。”再び漫画を描いて行こうとする自分の右頬に当てて来る柔らかく感じては、酷く愛おしく思える感覚に口角をくすぐられているように思えては、まったりと流し目で恥ずかしそうにと軽く両手を握っては、自分が彼女に向けて行く言葉を待っているような美空の顔に目を半開きさせて行きながら、軽く右手の人差し指を彼女の口に触れられていた頬に当ててしまう義威瀬、「いっぱいキスするとありがたみがなくなっちゃうぞ?」


  義威瀬が自分に向けて来る自分が上手く彼を魅了することが出来るかどうかを聞いてくるような一言に、眉毛を軽く上げられているように思えては、まったりと腕を組んでいく美空は彼の真似をしていくようにと軽く右手の人差し指を頬に当てて行きながら、流し目で彼の顔を見ていき、「飽きれちゃう?」美空の自分が彼女の存在がずっと大好きでいることを確信しているような態度に微笑んでは、当たり前のようにと左手を胸元に当てていく彼は、自分の事を映し出してくれている彼女の眼を見つめて行きつつ、声を発していく、「滅茶苦茶愛して見たくなっちゃう。」


  「えへへ…」義威瀬が自分に返して来る返事に心を弾まされているように思えては、口角が自ずと上げているような気がしてならないでいる美空は、幸せそうにと両手を彼に熱くされている頬に当てて行きながら、幸せそうにと文句交じりの言葉を声に乗せていた、「あほ。」美空の笑いながら自分を罵倒しに来る態度に、恥ずかしい思いを強いられているように感じつつ、軽く左手の人差し指で鼻先を擦っていく義威瀬は、チラッと自分たちの心境を表してくれているようなカーテンに目を向けていき、「お前のせいだぞ。」


  義威瀬のまるで初めてデートしている少年の真似をしに来るような様に、目を半開きさせて行きつつ、可笑しそうにと笑っていく美空はぽつりと声を上げていく、「バカップルかな…」美空が自分に投げてくる文句交じりの一言に微笑んで行きながら、宛ら彼女は疲れているんだと自分に知らせに来るような琥珀色の瞳を囲んでいた赤い糸に、目を細められているように思いながら、軽く青色のレンズで床で寝込んでいたような絨毯を指して行く彼、「お前は少し絨毯で休んでて?」


  忽然、自分が彼女に向けていた、彼女を自分のもとから追い出そうとしているような一言に不満を覚えているようにと、唇を尖らせに来る美空の向きになっている様に微笑んで行きながら、彼女がちゃんと休んでくれないと、娘が起きたらちゃんとした遊び相手を見つからないでしまう事で拗ねるんだと、心の中で思って行きながら、淡い笑みを軽く両手で開けていた両足の間にある椅子を押さえているようにと、手のひらを付けにいた彼女に見せていく彼は、補足するようにと声を発していき、「布団を取って来る?」


  義威瀬が自分に向けて来る酷く心配してしまうような一言に、目を細められているように感じては、まったりと首を横に振っていく美空、「ううん、」ゆっくりと背筋を伸ばして行きつつ、左手を胸元に当てては、つい彼は部屋から出てしまうと誰かが自分たちを襲って来たりはしないかと、不安になってしまう彼女は、悔しそうにと軽く唇を噛んでは、酷く限られている人生の最後の時間を、一瞬でも長く彼と共に過ごして行きたいと願って行きながら、軽く口角を上げては、青色の瞳に映し出されている自分に屈託のない笑みを見せていく彼女は言い放った、「あんたを見ているだけで元気になれるよ。」


  刹那、否応なしに自分の眉毛を跳ねらせに来るような美空が投げに来ていた言葉に、あんぐり口を開けられてしまいそうに思いつつ、胸元の奥を充填しに来るような幸せな思いに、口角を上げられているような気がしている義威瀬は横目で歯がゆい思いに刺激されては、自分から顔を逸らしていく美空の軽く右手で髪の毛を弄っているハニカム姿を見て行きながら、声を発していき、「パクったな。」


  義威瀬が自分にもう少しドキドキさせてくれるような返事を向けてくれるんじゃないかと、酷く期待していた自分に飽きらせに来るような他愛のない言葉に目を半開きさせて行きながら、詰まらなさそうにと唇をすぼめては、腕を組んでいく美空はチラッと彼の机に置かれていた白い束に目を向けて言う、「どうせ私とあくしか見ないんだから、」突然、自分が彼に投げていく致命傷を刺していたような言葉に、大きく唇を開けに来る様に微笑んでは、まったりと顔を彼に近づいて行きながら、自分のためだけに作品を描いてくれていて、人生を費やして来た彼は酷く馬鹿にも思えると同時に、どうしても離れたくないくらいに愛おしく思っている美空、「パクらせて?」


  「うっ…」軽く自分の口角を斜め下の方向に向けに来ていたような彼女が投げて来た一言に、文句をぶつけて見たくなってしまう義威瀬はぽつりと弱っているような声を発していた、「酷い…?」「えへへ…」義威瀬が自分に返して来ていた小さな声に目を細められているように感じつつも、彼が机の中に入れていた子供の時に、自分に少し破られていた作品の事を思い出していくと、つい傷心に耽っては、自分を愛してくれている彼を上手く愛することが出来なかったような負い目を感じている美空は、残念そうにと呟いていく、「ごめんね。」


  「いいよ、」美空がまたしても自分に謝ってくる態度に目を細められているように感じつつ、どうしても彼女は作品が全くもって売れないでいる自分を小馬鹿にしていたことについて、謝っていたのではないような気がしている義威瀬は、軽く右手を彼女の左手に向けて伸ばしていた、「家族なんだから、」自分の唇から零れていた、無理矢理彼女が勝手に感じている負い目を潰していたような一言に見開かされては、猛然と額を上げに来る美空の瞳に淡い笑みを見せていく彼は言う、「気にしないからさ。」酷く温かく思える義威瀬が紡いでくれていた話に、体を包まれているような気がしては、幸せそうにと頷いていく美空は胸元の奥からこみ上げて来る感動に耐えて行くようにと軽く唇を噛んでいた、「うん…」


  まったりと自分の頬を擦って来ては、黒い髪の毛を攫って行こうとするような少し鬱陶しく思える風の存在に苛立ちを覚えながら、沈んでいるような顔を地面に向けたままで、軽く鼻を啜っていく美空はごくりと固唾を飲み込んで、強く両手にある使い古された高級だったリュックの帯を握って行きつつ、上手く動かすことが出来なくなっているような両足を、まるで自分の存在を迎えに来てくれているような、熱気を放っているような微風に吹かれては、揺れていく黒い影に向けて踏んでいた。


  「来て…」まるで自分の唇からぽつりと上げていた声に、額を上げられているようにと自分の顔をぼんやりと潤んでいく琥珀色の瞳で映し出して来る美空に、苦い笑みを見せていく義威瀬、「くれてたんだね。」自分に軽く笑ってくれている義威瀬の彼にとっては、自分より少しばかり大切そうにも思える作品を少し破いていた自分を受け入れるどころか、包んでくれているような様に、心の中にある負い目を更に刺激されているような気がしてならないでいる美空は切なげに鼻を啜っては、恐る恐ると頷いていく。


  まるで自分の話を聞き終えると急いで背を向いては、逃げていこうとしているような美空が自分に向けに来る微かに左肩を後ろに向けている様に、不安を強いられているような気がしては、思わず軽く歯を噛んでいく義威瀬は、淡いピンク色のワンピースを着こなしていた彼女の目線を地面に向けたままで、自分の顔を見ようとしないでいる態度に、心臓を殴られているように思いつつ、ごくりと固唾を飲み込んでは、取り敢えずお互いの緊張を解しては、話を進んでいこうと思っている彼は軽く左手を上げては、緊張に苛まれているせいで汗ばんでいる後頭部を擦って言う、「座って話をしない?」


  義威瀬の自分とゆっくりと話をしていこうと考えているような様に、口角が斜め下の方向に向けて強く引っ張られていたように思えては、ごくりと固唾を飲み込んでいくは勇気を振り絞って行くようにと、強く汗ばんでいるような両手にある帯を握っていく美空、「えっと…」困り果てているようにと眉毛を顰めては、潤んでは、泣き出してしまいそうな琥珀色の瞳を額を上げている自分に驚かされているようにと、眉毛を跳ねらせていく彼の様を映し出していく、「その…」


  美空の酷く悩んでいるような態度に見開かされては、心臓を貫かされているような気がしている義威瀬は思わず強く歯を噛んでは、彼女に向けて猛然と頭を下げては、自分にゆっくりと話をする機会もくれないと言うのなら、せめて一番大事な事だけでも何とか彼女に伝えて上げたいと願っている彼は必死に喉から、自分を苦しめに来ていた思いを絞り出していき、「ごめんなさい…」


  「え…?」急に自分に謝りに来ている義威瀬が口にしていた言葉に見開かされては、漠然と小首を傾げては、ぱちくりしていく美空は思わず間の抜けたような声を上げてしまい、「はえ?」光に影を貰えている事を自慢しに来るような地面で揺らいでいく葉の影に、飾られている彼の頭を下げに来る様に困らされては、彼は一体どうしてしまったのかと、酷く不安になり、心配になっている美空は思わず恐る恐ると彼のもとに向けて靴先をずらしていく、「どうして…急に?」


  美空の自分の話を聞いてしまうと、急に逃げ出したりしないでいる態度に心を少しばかり救われているような気分になりつつ、軽く鼻翼に力を入れては、地面にある自分の影を見下ろしていく義威瀬、「色々考えてたんだけど…」悔やんでいるようにと軽く唇を噛んでは、温かい空気を吸い込んでいく彼は、ぽつりと渇いた唇を開けていた、「あんな下手くそな絵で描かれていたのもムカついていたと思うし…」ごくりと固唾を飲み込んでは、自分に話をしてくれなくなっていた美空の態度を思い返してしまうと、つい涙目になってしまいそうな気がしてならないでいる彼は、苦しそうにと彼女に許して貰える為に必死に考えて来た言葉を投げていく、「須賀が退学するって言われたタイミングで…」


  宛ら自分に頭を上げて欲しいと語って来るような、自分の視野の上まで入って来る白い靴下に繊細な両足を守られていた美空の祈りを捧げに来るようにと、帯から両手を放しては、軽く握っていた様に苦笑いして見たくなっている彼、「もし僕もあんな暴力を平然と振る父を持ってたらきっと滅茶苦茶不安で…」まったりと左手をまるで自分の心を引いてくれているような義威瀬の胸元に向けて伸ばして行きながら、自分の方こそ勝手に拗ねては、彼に嫌われてるんじゃないかと、苦手意識を芽生えて来ているせいで、彼との事を置いては何とか時間が経ってから、ゆっくりとお互いの間にある微かな罅が入っていた関係を直していこうと思っていた美空は、どう考えても謝らないといけないのは自分のはずなのに、頭を下げては、二度と上げようとしないでいるような義威瀬の態度に、心を苛まれているような気がしている彼女は呆然と右手を激しく鼓動を刻んでいる胸元に当てたままで、自分に話を紡いでくれる彼の微かに震えているような声を聞いていく、「うん…」


  「なんか…」自分を許してくれているんだと自分に教えに来てくれているような美空の柔らかく感じてしまう、胸元に当ててくれていた左手の存在を感じていく彼はゆっくりと額を上げていきつつ、彼女の顔を探しにいき、「全然君から見れば気持ちをまったくもって考えていないように見えてただと思うけど…」目を細ては、まるで自分が着こなしていた、黄色の服装に目線を固定されているような美空の潤んでいた眼を見つめて行きながら、つい麗しく思える彼女がもう一度自分に触れてくれることに感激を覚えては、口角が勝手に上げてしまいそうな気がしてならないでいる義威瀬、「その…言い訳とかじゃなくて…」


  ごくりと固唾を飲み込んでは、何とか上手く彼女をこのまま失ってしまうんじゃないかと言う不安に、刺激されていた自分の思いを彼女に伝えて上げたいと願っている彼は、恐る恐ると彼女に拒まられたりしないのかと言う不安に、苛まれているような左手で後頭部を擦って行きながら、言葉を紡いでいく、「僕は本当に必死に君に笑顔で毎日を過ごして欲しいって言うか…」自分が紡いだ彼女と一緒にいたいと言う思いを、上手く表現出来ているのかどうかの台詞に、不安を強いられているような気がしつつ、何度も鼻翼に力を込めては、軽く眉毛を顰めてしまう義威瀬、「悲しそうな顔でいて欲しくないから…」


  強く歯を噛んでは、萎縮する思いに視野を震わされているようにと思えている彼は軽く歯を噛んでは、きょとんとしている顔を自分に向けに来る美空の事を見つめていき、「君が悲しむぐらいなら僕がいっぱい悲しんだ方がいいって、思うぐらいに…」言葉を彼女に投げて行けばいく程に、心にあるもどかしい思いを一層深まっているような気がしている彼は、話せば話す程に、自分は上手く彼女に思いを伝えて行けないなと、悔やんでいる彼は強く両手を握っては、怯んでいるようにと目を地面に向け、軽く足先で靴を掻いては、恐る恐ると靴先を合わせて行きつつ、強く熱く思える空気を吸い込んでいく、「君が大事に思ってて…」


  自分の口角を恥ずかしさで生涯斜め下の方向に固定しようとするような、義威瀬が向けに来ていた言葉に見開かされ、感動に脳内を翻弄されているような気がしてならないでいる彼女、「う、うん…」まったりと自分の胸元の奥を手繰り寄せに来る彼に、どんな返事を向けたらいいのかが分からなくなっているようにと思える彼女は、ぱちくりながら軽く足指で滑っているような靴下を掻いては、恐る恐ると軽く右手を上げては、自分の頬に沿ってくれていたような髪の毛に触れて言う、「ありがとう…」


  美空が自分に返してくる酷く微妙にも感じてしまう一言に苦笑いして見たくなりつつ、再び喉に引っ掛かりに来ているような唾液を飲み込んでは、霞んでいた視野の中で彼女の萎縮しているようにと肩を縮めて行きながら、まったりと自分の胸元から手を引いていく様を探して行く彼、「なんて言うか…その…」軽く歯を噛んでは、向きになっているようにと強くぶらされていたような右手を強く握っていく彼は、潤んでいた青色の瞳で彼女の事を見つめていき、「美空ちゃんは…君は…」


  必死に息を吸い込んでいる自分の紡ごうとする話にきょとんとした表情を向けたままで、ぱちくりながら首を縦に振ってくる彼女の顔に、口角を上げられているように感じつつ、彼女が自分にとっての重要さを何とか知らせたいと願っている彼、「僕にとって、本当にかけがえのないって言うか…」怯んでは、つい彼女に拒まれたらどうしようと思ってしまう思いに、目線を無理矢理地面に向けられているような気がしている義威瀬は、ごくりと固唾を飲み込んでは、強く右手を握りしめていく。


  忽然、まるで怯んでは、熱気を放っている空気と歯がゆい思いに体中を苛まれては、汗ばんでいるような自分に潤いを与えに来てくれているようにと、右手に触れてくる柔らかい感覚に眉毛を跳ねらされているような気がしている義威瀬、思わず大きく唇を開けていく彼は自分の手を和らいでくれているようにと、大切そうに自分の右手を持ち上げて来る美空の無理矢理涙を堪えているように、微かに引き攣っているような口角を上げている様を見つめている。


  「ちゃんと聞いてるよ…?」軽く鼻を啜っては、上手く彼のせいでごちゃになっていた思いを、どうやって言葉にするのかが分からないでいる自分の態度に、不安を覚えているせいで、どうしたらいいのかが分からなくなっているような義威瀬の様に、微笑んで行きたいと願っている美空は、頬が彼に泣かされては、上手く笑えなくなっているように感じつつ、上手く彼のように言葉を喋れないでいる自分はダメダメだと思ってしまう彼女は、丁寧に自分の両手に包まられている彼の右腕を引いては、軽く自分の暴動を起こしているような胸に当てていた、「何処にも行ったりしないから。」


  泣き出してしまいそうな美空の潤んでいた琥珀色の瞳は、自分に困らされては嫌になっているからのではないんだと、自分に知らせに来てくれているような彼女の微かに硬く感じてしまう布に、守られていた天国に導いてくれているような柔らかい感覚を震わせていく鼓動を心で感じていく義威瀬、ぼんやりと右手を彼女の華奢な胸元に当てたままで、自分は幸せだと思えている彼は自然に上げていく口角に、自分は彼女の胸に触れているから笑いを堪えなくなっている変態に思われたり、彼女に嫌らしい奴だと勘違いされたりしないかと不安になりつつ、潤んでいく青色の瞳で彼女の事を映し出して言う、「君のことが、とても好きって言うか…」


  まるで操り人形となっているようにと自分の顔を琥珀色の瞳で映し出してくれていて、何度も頷いてくれている美空の紅潮していく頬と、赤くなっていた鼻先から滴り落ちて来る透明な液体に、目を細られているように思いつつ、恥ずかしい思いが彼女の体を震わせている様に、少し抑えられているようにと感じている彼はまったりと左手を上げていく、「なんか…上手く言えないけど…」


  自分はどんなことを彼女に語っても、彼女はちゃんと受け入れてくれると知らせに来るように、言葉を聞く度に文字数の倍にも思えるくらいに頷いてくる、彼女の温かい顔に触れていく彼、「嫌いにならないで…?」軽く彼女の小さな頬に触れていた左手の親指と、自分が彼女に投げていたずっと自分を苦しめに来るような思いを知れていたことで、驚いているような眉毛を跳ねらせていた彼女の微かに赤くなっていた瞳を見つめている彼は言う、「このまま…」軽く唇を噛んでは、まるで自分の頭を疑っているようにと鼻を啜って行きながら、ぼんやりと震えている唇を開けに来る彼女の顔を見つめて行きつつ、恐る恐ると左手の親指で如何にか彼女の人中にある鼻水を拭いていこうとする彼、「離れ離れになるのは嫌だし…」


  まるで自分の内心にある不安を強化しに来るようにと、小刻みに何度も首を横に振っていく美空の小さな艶やかなピンク色の唇を開けたままで、何かしらの言葉を自分に向けようとする様を見つめながら、懇願していくようにと自分の右手の手のひらをくすぐりに来るような、彼女の酷く柔らかく感じては、微かに力を込めると、壊れて仕舞いそうな体の存在を感じて行きつつ、ぽつりと渇いた唇を開けていた、「将来はずっと傍にいて欲しいって…思っちゃうし…」


  突然、まるで自分が紡いだ願い事に彼女の体を射止められているようにとあんぐり口を開けに来ては、漠然と両手を下していく美空の様を見つめつつ、呆然と右手を霞んでいるような彼女の体から引いてしまう義威瀬、「だから…具体的にはどのことに関して怒っているのかはよくわからないけれど…」鼻腔の奥が自分が彼女に向けている思いに、麻痺されているように思いつつ、痺れているような感覚が胸元の奥から広がっては、自分の小指をコントロールしに来るような気がしている彼は言う、「ちゃんと言ってくれるのなら全部直していくつもりでいるから…」


  ごくりと固唾を飲み込んでしまう義威瀬は、彼女に伝染されているようにと涙目になり、鼻腔の奥から微かな液体が零れている自分に苦笑いして見たくなると同時に、彼女にちゃんと永遠に自分の傍にてくれては、他愛のない話をずっとしてくれていて、自分が描ける最後の作品を共に見て欲しいと願っていく彼は、辛そうにと鼻を啜っていき、「だから…その…」まるでさっき彼女の顔を拭いていた自分の真似をしてくれているようにと、汗ばんでいた温かい両手を頬に添えて来る、もどかしい鼓動に霞まされている彼女の存在を見つめていく彼は、ぽつりと願っていく、「許してくれないかな…?」


  ”ドクンー”「うっ!?」まったりと自分の鼻腔の奥に侵入にし来る熱気を放っているような、ラベンダーの香りに連れては、唇をこじ開けに来るような湿っては、まるで見知らぬ場所に入り込んでいたことに、恐れているような濡れていた感覚に見開かされては、唇が否応なしに開けられているような気がしてならないでいる義威瀬は、執拗に伸び上げて来ては、体を自分に預けてくれているようにと、胸元を自分に当ててくれていた美空の繊細な体の存在を感じて行きつつ、大慌てで左手を上げては、何とか彼女の涙に濡らされていない右手を彼女の弱っているような腰に当てて行きながら、まるで自分のことを押し倒していこうとする彼女の体を支えて行きながら、酷く居心地の良い思いを与えてくれている少し生臭く思えると同時に、幸せな感覚を与えてくれている湿っては、心をくすぐりに来る存在を感じて行きながら、丁寧に目を瞑っていた。


  ”ちゅっ”自分に瞼を開ける時間が来ていたんだと、快楽をくれていたような小気味いい音に、口角を軽く上げられているようにと思えてしまうと同時に、恥ずかしさに斜め下の方向に向けられているような気がしている義威瀬は、恐る恐ると口内を滅茶苦茶にしては、太い違和感を残して来ていた感覚を飲み込んでいくようにと、汗ばんでいる白皙の喉元を起伏させていく。


  頬が真っ赤になり、自分の顔をぼんやりと青色の瞳で映し出してくれている義威瀬の様に微笑んで行きながら、大事な彼の顔を両手で抱えて行きつつ、何度も鼻翼に力を入れては、胸元の奥からこみ上げて来る彼により近づいて行きたいと言う思いを、如何にか抑えて行きたいと願っていく美空、「勉強は大してできないから…」自分の唇から零れていた酷く情けなく思える一言に、苦笑いして見たくなってしまう美空は自分が紡いだ自嘲に聞こえては、本当の言葉に苦い笑みを見せて来る彼の彼に、心をくすぐられているように思いつつ、大切そうにと漠然と自分の顔を見つめたままで、ちゃんと顔を映し出して来ている青色の瞳のもとから零れていく、透明なレールを両手の親指で拭いていく彼女、「そんなにいっぱい言えないけど…」


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