架空漢日記

男の仕事

第1話 睡眠


今日は倫理の授業中

先生の野郎が言っていた

ソクラ何とかの言葉が

やけに耳に残った


無知の知


つまり

漢の中の漢って話だ


つまり

俺だ


俺の事は俺が一番分かっている


漢ならば当然の事


哲学なんてものを学ぶ必要が無いと悟った俺は


教科書をひき千切り


舞う紙吹雪をすべて龍に焼き尽くさせ


虎の如く爆睡をかましてやった


気付いたら外が暗くなっていやがったので


太陽を殴り上げ


時間を戻そうかとも考えたが


月の野郎の気持ちも考え


大鷲を呼び、帰宅した


漢たるもの

人の気持ちが分からねえようじゃいけねえ


それは月も同じだ


今日はこの辺にしておこう


俺は寝ない


漢が寝るのは死ぬ時だ


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る