第8話 状態異常耐性獲得

「誠司は精神耐性と毒耐性を獲得したって言ってたわね。安全のために他の耐性も獲得しておきましょ。」


「ん? どういうこと?」


「私が魔法で状態異常をかけるのよ。そうすれば耐性が得られるかもしれないでしょ。じゃあ、行くわよ。パラライズ(麻痺)、チャーム(魅了)、ブラインド(盲目)、サイレス(沈黙)!」


《麻痺耐性を獲得しました。》

《魅了耐性を獲得しました。》

《盲目耐性を獲得しました。》

《沈黙耐性を獲得しました。》

《状態異常耐性をコンプリートしたので、全状態異常耐性に統合されます。》


更に進化を使用し、全状態異常無効にした。


「愛莉のおかげでコンプリート出来たよ。お礼に出来たスキルをあげるね。」


愛莉に全状態異常無効を付与した。


「すごいじゃない! これで王様からの奴隷化を阻止できるかもしれないわよ。」


「試しに俺に奴隷契約魔法をかけてみて。」


「うん、いくよ!」


「あれ? 普通に出来ちゃったね。奴隷化は状態異常とは違うみたいだよ。」


「そうみたいね。あれ? そうだ! 誠司、私にも奴隷化してみて。」


「じゃあ、いくよ。」


「あっ! 私も誠司の奴隷になっちゃったわ。でも、奴隷契約は契約者が死ぬか、解除しない限り変更できない、上書き不可だから阻止できるようになったんじゃないかな?」


「そうかもしれないね。」


お互い奴隷であり、ご主人様でもある不思議な関係になってしまった。


*ステータス

 名前: 田中 誠司

 称号: 転移者、愛莉の奴隷、愛莉の主人

 職業: 賢者↓

 性別: 男

 年齢: 15歳

 レベル: 10


 HP: 200

 MP: 250

 STR: 200

 INT: 300

 DEF: 180

 AGI: 200

 DEX: 300

 Luck: 300


 スキル

  鑑定眼、インベントリ、翻訳Sp、剣豪術、全属性魔法、魔力感知、魔力操作、

  気配探知、回避、加速、解体、統率、斧術、弓術、格闘術、盾術、槍術、棒術、

  投擲術、暗視、潜伏、隠蔽、罠感知、罠解除、罠設置、宝検知、解錠、採取、

  魅了、威圧、咆哮、鍛冶、錬成術、錬金術、修復、剛腕、盗む、鷹の目、乗馬、

  千里眼、アイテム作製、裁縫、料理、家事、実写、実体、模倣、分裂、超再生、

  物理攻撃耐性、全状態異常無効


 魔法スキル

  生活魔法、全属性魔法、時空間魔法、契約魔法


 ユニークスキル

  進化、複製Sp、コンプSp、マイルーム、全魔法適正、聖剣、付与、魔力増大、

  回復量増大、鍛冶の極意、レア率UP、ジョブチェンジ


「そうだ。パーティ編成しましょうよ。明日、私も魔物狩りに同行するわけだし。」


「パーティ? 魔物狩りなのにどこでパーティするの???」


「おそらく会合の方のパーティと間違っているわね? 違うわよ。グループの方のパーティよ。通常、一緒に同じ魔物と戦ってもトドメを刺した人にしか経験値が入らないの。パーティを組めば均等割りされるのよ。ゲームでもやってたでしょ?」


「ほほう。この世界にもそんな仕様があったのか。」


「こっちの世界には無いみたいよ。このタブレットの機能にあるの。タブレットさまさまだよね。このタブレットが一番チートかもね。あの時に転生させてくれた神様に感謝だよ。」


「確かにそうだね。マイルームやアイテムボックスの中身も有難いね。」


地球で暮らしていた時と同じ環境、そして保証された安全な部屋。

実に有難い。

そして、愛莉は今日も俺の部屋に泊まるらしい。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 


一方、王様サイドでは。


「報告します。賢者が全属性魔法を習得、さらに中級魔法までマスターしました。」


「勇者と聖女の方はどうだ?」


「勇者はやっと剣が振れるぐらいのレベルです。聖女はヒールさえまだ使えません。まだまだ時間が掛かりそうです。」


「ところで、コレクターはどうなった?」


「コレクターは信じられないスピードで成長しています。本日、フィールドで魔物狩りをしましたが、護衛を振り切るスピードで移動しながらスライムを乱獲していました。おかげでLv.10に上がったそうです。そこでゴブリン狩りに移動しましたが、人型の魔物を殺したショックで精神が崩壊したそうです。他の召喚者もゴブリンを狩れるかがカギとなりそうです。ゴブリン程度を容赦なく狩れなければ魔族や他国の兵士を殺せるわけないですからね。」


「そうだな。ゴブリン狩りを重点に置こう。ん? どうかしたか、セーラ?」


「王様、ご報告します。本日、そのコレクターの召喚者が診療所に運びこまれました。ゴブリンの毒矢にやられ死にかけたそうです。」


「なに?! 誠か? 騎士団長、詳細を報告しなさい。」


「はっ! ゴブリンを倒し精神崩壊した際に背後から足に毒矢を食らってしまいました。護衛の者が今回はスライムのみの予定だったため、毒消し薬を持っておらず、危険な状態になりました。しかし、彼は毒耐性を獲得し、死の淵から生還しました。」


「護衛の失態は後で処分するとして、コレクターはさらに観察を強化するように。レベルアップ速度もスキル習得速度も異常だ。明日の予定はどうなっている?」


「コレクターと賢者はフィールドで魔物を狩らせレベルアップを目指します。コレクターの彼は誰かを守るために強くなりたいと言っていました。その誰かというのが賢者のようです。さらに成長が加速するものと思われます。他の者は明日も剣術と魔法の練習です。」


「ところで護衛はどうするのだ?」


「副団長のジョイに任せようと思います。彼の職業は見張りには適任でしょう。」


「そうか、それなら安心だな。副団長ならしっかり務めてくれるだろう。それと奴隷契約の準備はどうなっている? 他の召喚者にバレないように契約しなければならんぞ。首輪や紋章ではダメだぞ。」


「はい。そちらの準備も万全です。こちらのアイテムが奴隷の指輪です。指輪に契約魔法の魔法陣が埋め込まれています。指輪をはめたあと、合言葉を唱えれば奴隷契約完了です。その後、指輪を外すなと命令すれば良いのです。」


*鑑定

 奴隷の指輪

 DEF:+20

 スキル: 奴隷化(合言葉で奴隷契約が発動する。合言葉:アレク様万歳)



「これは素晴らしい。いつ実行するのだ? 奴隷化の発動は慎重に行う必要があるぞ。」


「明日、ジョイに渡します。彼はマジメなので奴隷の指輪であることは隠し、防御力を上げる指輪と言っておきます。それに、もし敵対するようなことがあれば暗殺術を持つジョイは適任でしょう。」


「殺すのは最後の手段だ。なるべく穏便にこちらに引き込むのだ。良い報告を待っておるぞ。」






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