前のエピソード――第25話　ビャクユ様はいつも眠い

　望みのものを、現実に生み出す。

　それこそが、神の力。

　誰しもが一度は望むも、成し得ることはない。

　内のどこかでは、できないという現実を信じているからだ。

　だが、創作者（デュー）による第四宣言（ネタバレ）がされたここでは違う。

　本気でやれば、できてしまう。

　という、創作者（デュー）からのお墨付きがあるからだ。

　まず、その後押しで創作を成し得たのは、使徒種を始め創作者に近しい存在である精霊族だった。

　その中の一人。

　ヒナ装束（チャイナ）がよく似合う彼女が興したのは、神の如き力を用いて、"その"神を生み出すことだった。

　腐女神（ふじょしん）。

　彼女の隠せども隠し切れない嗜好によって生まれたその巨神は揶揄を込めて、そう呼ばれるようになるが、己が"好き"を誇っている彼女に、それを恥じる気は一切なく、その堂々たる様と、紛れなき神の化身である腐女神（ふじょしん）による、収穫祭（ハロウィン）での圧倒的なまでの活躍は、瞬く間にその不評を一変させたのだった。