主人公のやる気のなさを強調するために作中では明かしてないんですが、せっかく気になってくれたので解説します。長いです。

実はこれ、クトゥルフ神話TRPG好きの主人公が勝手に疑心暗鬼に陥ってるだけ（「卓ゲ」や「神話生物案件」というワードがヒント）で、ハニさん自体は人類保全活動（詳しくは『「おやすみ、ハニー」』参照）の一環として娯楽を提供しようとしてるだけです。タイトルの「悪魔」は「ラプラスの悪魔」のような概念的ニュアンスで悪意はありません。ハニさんは「人間が諦めないこと」を望んでおり、勝ったときに喜んでいるのは本気です。乱数を大事にするのも自然発生的に誕生した「人間」が尊いという意味です。ただし根本的に人の心を理解してないので途中で諦めてゲームに負けたら本当に閉じ込められる可能性はありました。この辺の事情は主人公が最初からきちんと興味を持って対話していれば判明していたことで、主導権も決定権も人間側にあったのです。叶えられる願いに制限があることも質問すれば教えてくれます。思い込みや思考停止って怖いね、というお話でした。