第22話 白渓について話そう

 東大陸国ジペングニア練島ねりじまには、白渓はっけいと呼ばれる山がある。

 そこは、創作者デューが空と大地を創作した後に、"生命"を創造した最初の場所であったとされ、世界の最底辺ドリナードのそこのそこの次に生命の気配が最も色濃い領域であり、その影響からか粒子パティが集約し周囲の地域では"空魚"などの疑似生命が発生している。東大陸国ジペングニアに宿り子や粒子パティに関連した現象が最も多く確認されているのは、この白渓はっけいの存在が大きいとされている。

 そのため白渓はっけい霊峰れいほうと呼ばれ、神職に携わる参人まいびとなど限られた者しか領域の中に踏み入ることはできない。その不透明さも手伝い、白渓はっけいには死したヒト生を終えた命が集まる場所という推測をする世界学者も現れ、それを発端に霊峰の領域内に違法に踏み入る者-荒人あらびとが現れるようになってしまう。

 ちなみにこの推測が正しいかどうか。

 元参人まいびとに対して実現した取材では、この推測に対する質問に肯定も否定もしなかったという。

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