ゆめ・うつつ
電灯が放つ微かな光によって十分に冷やした
なだらかに
なだらかに
夢が続く
教会の鐘が
空気の
イオニア式の煙の周りを
ハヤブサがとぶ
犬がはしる
焼けた
その
ころがってゆく
僕が居る
半透明の
眠る
レモンの輪切りをのせた
モスグリーンの空気の中に
ちいさな
僕の夢は楽しい悲鳴をあげながら
丸い床の上で
追いかけまわされる
影が燃えている
蜘蛛の巣が僕の
炎に炙られた鉛筆がコロコロところがって
楕円のレンズのZ軸上に
奇妙な軌跡を描き出す
僕の硝子の地球儀は
ゆっくりと
割れていく
半透明の小虫は
表紙だけを残して
僕の本をたいらげた
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