第64話 ガチ勢かエンジョイ勢か
小説投稿サイトの書き手には、書籍化を狙うガチ勢と趣味でやってるエンジョイ勢がいるそうです。
先日「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」というラノベを読んだのですが、あとがきにそんなようなことが書いてありました。作者はエンジョイ勢として小説家になろうで活動していたのですが、出版社から声がかかり、プロの作家としてデビューしたそうです。
私はガチとかエンジョイとか何も知らずに、小説を読んでもらえたらいいなあとだけ考えて、令和3年1月28日に小説投稿サイトでの活動を開始しました。幸いにも読んでくださる方々がいて、今日まで投稿をつづけることができています。
さて、いまの私はガチ勢なのか、エンジョイ勢なのか、自問自答してみます。
9割エンジョイ、1割ガチです。
私は作家志望でした。小説を書き、うまく書けたと思った作品を何回か新人賞に応募しました。すべて落選。いまとなっては、作家になることはあきらめています。
趣味として、小説を書きつづけています。文章がすらすらと書けて、作品が完成するのは楽しいものです。それが読んでいただけるとなれば、喜びもひとしおです。サイト文芸部に所属しているような気分で、ノベプラ活動をしています。
なので、9割エンジョイです。
しかしながら、もし傑作が書けちゃって、書籍化されたらうれしいだろうな、という気持ちはゼロではありません。
だから、1割ガチ。
小説はうまく書けたら楽しいです。しかし創作を真剣にやっている方は誰もが知っているはずですが、いつもうまくいくわけはなく、苦しむ時期が来ます。全然エンジョイできなくなります。苦しいだけ。
また、小説を投稿するとなれば、読まれない苦しみを体験することもあるでしょう。長編小説を読みつづけてもらうのは、容易なことではありません。
読まれなくて悩んだ方の苦痛に満ちた吐露をとある小説投稿サイトで読んだことがあります。読まれるためにありとあらゆる努力をしたが、だめだった。やめる、というような文章が綴られていたと記憶しています。
結局、一番読まれたのはその吐露(エッセイ)だったという皮肉な結末です。
その方はノベプラでエンジョイしたかったでしょう。しかし、楽しみより苦痛が遥かに上回って、ほとんど精神を病んでしまったようにお見受けしました。
これは特別な例ではなく、創作や投稿活動を行っていれば、誰にでも起こり得ることだと思います。自殺したり、心を病んだりした作家は少なくないです。たとえ趣味であっても、創作家はメンタルヘルスに気を配った方がよい。
ガチ勢かエンジョイ勢か苦しくてもやる勢か。
エンジョイ勢の方は苦しみ過ぎないように気をつけましょう。ガチ勢の方は多少苦しくてもやるでしょうが、病まない方がいいですよね?
私は苦しいときは休みたいです。
9割エンジョイ勢なので。
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