↑しんごうき

 この世は怖いことが多すぎる

 過ぎる時間の波に取り残される

 すぐに行動できない自分に嫌気がさす



 想いを伝えるだけ

 ただそれだけ

 間違えだらけな黒文字

 取りつくろう気持ち


 これを受け取ったらどう感じ取る?

 な想像が文字を消す

 正解なんて一切ないし

 きっと不正解も存在しないけど

 それでも想いに完璧を求めてしまう


 この世は怖いことが多すぎる

 相手を想像すると怖くなって進まず

 すぐ衝動的に、書いた文を無に還してしまう


 もう何回繰り返しているのだろう

 自分は今、意識のタイムリープの中

 けど時の流れは相変わらず止まんない



 文字で送る言葉

 「もし」ということが

 とても億劫おっくうで嫌いだ

 何故なぜそんなことでつまずくの?


 こんなことってあたし一人だけのこと?

 不器用だから?

 心が弱いから?

 誰にも相談できないし

 じっと一人で悩みを抱えているけれども

 これでも解決に向けて頑張っている


 この世は怖いことが多すぎる

 怖さゆえに縮こまり一人になって

 もう重症になって手がつかない自分がいる


 時間が進めば進むほど

 より想いを伝えられなくなる

 遅い言葉に苛立つ相手を思ってしまうから

 結局、伝えられずに終える



 それでいいの?

 このままでいいの?


 自問自答で得た答え

 「おくするな」と背中を押す



 そんな情景が僕の頭に流れ込んだ


 書かれた想いが伝わって

 この人の勇気を無下にはできない

 僕は全力で関所を通過させた

 スムーズに届出人に届くように



 一つ時代遅れの言葉

 やはり流行はやりを過ぎててもうないやり場

 やっぱり遅すぎた

 文章はもう届かない

 

 この世は無慈悲で現実は厳しい

 しかし、想いは風に揺られて空に飛んだ

 想いぴとに向かい揺らめくそれ

 冷たい空の先には温かい水色が広がっていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る