「大書庫の司書」

「大書庫の司書」


名も失われた古い王国の大書庫。今もそこに住まう管理人。

ときおり訪れる旅人たちの助言者となるが、彼女の紡ぐ言葉はいまいち要領を得ず、旅路の果てに忘れ去られるか、亡国を旅した土産話の一つとして語られるだけだ。


彼女の知識は、大書庫の知恵である。ゆえに彼女はすべてを知り、それを言葉にした時、もたらすものがなにかを知っている。


だからこそ彼女は知恵を隠し、助言者であり続けることを望んだのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る