「守り人の剣」

「守り人の剣」


倒れた騎士の傍らに落ちていた長剣。

刃は半ばから折れ、そのまま戦闘に用いるのは難しいが、背後から敵の首を切るくらいのことは出来るだろうか。


煤けた刀身には、女の名が刻まれている。

今や聖都は焼け落ち、その名を知る者は、もうどこにもいない。刻まれた者さえも。

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