夢の記録
詩悠
1人目
第1話 5ヶ月
目が覚めると曖昧にぼやけてしまったり、忘れてしまう夢。でも、いつまで、忘れられない夢もある。これは、そんな夢の記録。
キッチンのシンクの前に立ち、家事をしている私の所へ、夫の母が、小さな子の手を引き、上から降りて来た。
「ずっと、預かっていたの。」
夫の母はそう言うと、小さな子を置いて、何処かに行ってしまった。
(誰の子だろう)
私の側に立つ子を見ながら思う。身長は私の腰ぐらい。3~4才ぐらいだろうか。ニコニコと機嫌良さそうにしているのは分かるのに、その子の性別も顔立ちもはっきりとはしない。
(夫の兄弟には誰にも子供はいなかったはず…。聞いてないけど、夫の姉に子供が出来たのかな?)
考えても分からない事をつらつらと考えながら、小さな子を見つめる。その子と私とただ黙って、ニコニコしながら見つめ合い、穏やかな空気がながれ、とても暖かな気持ちに満たされる。
目が覚めて、
(ああ、私の子か)
と、妙に納得し、まだ、膨らみの目立たない自分のお腹に手を当てる。暖かな気持ちはまだ続いていた。
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