第21話何気ない日常?

しかし、物作りか…めちゃくちゃ見てみたいな…。

だが、今は材料がないのだ。

集めるしかないのだが、今は農業の方を先に優先してしたい気持ちのがある。

だから、買ってきたやつを植えようとするかな。

「よし、フレイはこのまま鍛治をしてきてほしい。それで、ビジュとエルデ、この種と苗木を植えるのを手伝ってくれないか?」

「かしこまりました、ケンジ様」

「いいよー!手伝ってあげる!」



俺は、畑にビワの苗木とトマトの種を持ってきた。

トマトはエルデに任せることにした。

俺とビジュで苗木を植える予定だ。

買ったのは3本。

これで、成長促進すれば明日にでもできるはずだ。

等間隔に開けた方がいいし、日光に当たる方がいいよな。

「こんな感じかな?」

「いいと思います!私も早く食べてみたいです!」

「そうだな…現実では食べたことないけど、甘いみたいだしな」

「それは楽しみですね」

ビジュはニコニコしながらこちらをみて微笑む。

NPCとわかっていても惚れそうだ。

すると、エルデが走って近寄って来た。

「ケンジ!できたよー!ほらあ!」

手を大きく広げてこちらへ来たのだ。

すると、綺麗にできており、なぜかわからないがすでにつるなどが出ていたのだった。

「え?上手なのはいいのだけれど、なんでもう、出来てるの?」

「なんでー?すぐにできますようにって祈ればできるよ?」

「そ、そんな簡単にいけば苦労しないだろう…」

「でも、できたからいいでしょ?それともダメだった?」

「いや、ダメってはわけじゃないから大丈夫だよ」

「やったー!」

そう喜んでエルデは走り回っている。

俺も、そんなこと祈ってみたいと思ったけど、それですぐにできてしまったら趣もないので辞めておいた。




さて、これから何しようか。

エルデは物作りをしたいみたいらしいし、材料を集めるのもいいな。

そのついでに、野菜とか果物の種を探すこともできるだろうしな。

まずは、エルデにリクエストでも聞いておくか。

「エルデは、何が作りたい?」

「うーん…今、頭の中に思い浮かんだのは飾り物かなー!だから、木とかが欲しいし塗料とかも!」

おお、急に大人っぽくなるな。

フレイの時もそうだったけれども、職人魂が沸るのかな?

難しい言葉を幼かった時から急に使うとびっくりするな。

しかし、塗料か…そんなの売っているのか?

俺は、マップを調べてみるが、そのような店はなかった。

これは、アイラに情報提供してもらうか。



俺は、アイラがログインしている事を確認してからメッセージを送った。

すると、すぐに返信が返って来て始まりの街の広場に集合という事だった。

所謂、全員がこのゲームに初めてログインした時に出る場所であり、俺の称号が意図せずバレてしまった場所でもある。

アイラは周辺にいるみたいだから、急いで向かうとするか。

うーん、どうしよう。

フレイは集中しているっぽいから置いておいて、ビジュとエルデを連れて行くか。

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