青春の終わり


うざってえ猿

そいつがまとわりついてきた

おれのふくらはぎに

離れろっ

おれは怒った

だが猿は平然としてこう言い放った

「理由は?」

なんだよそれ

お前なんなんだよ?

「猿ですよ」

にやりと笑った

「あなたもよくご存知の」

おれの知っている猿はそんなことは言わない

………

おれは考えようとした

だが何を考えるべきかわからなかった

ただただ時間だけが過ぎ去って行った

そのうち青春も終わった

過ぎ去って初めてわかるのだ

「ああ………あれが青春だったのか」

そう言えばふくらはぎに猿がまとわりついていたっけな


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