第5回 「講義棟に出会いを求めるのは間違っている」問題

 工学部というと、とにかく出会いがない。


 まして機械工学科は、です。


 女性と出会う確率よりも、パワード・スーツを身にまとった教授と出会う確率のほうが、はるかに多かったと思います、ガチで。


 わたしが所属していた研究室は、いちばん古い講義棟の、それこそ奥の院のようなところにあって、建物自体が改装につぐ改装の繰り返しでしたから、パッチワークのような作りになっていました。


 急勾配きゅうこうばいの階段をてくてくと下りていくと、出会いがしらにパワード・スーツ!


 これではまるで映画のロボ・コップです(汗)


 リアル・ダンジョンなのですね。


 しまいにはゴブリンでも出てくるんじゃないかと、本気で思ってしまいます。


 わたしはあんな目に会うのは、ごめんです(爆)


 幸いモテ男の同級生と知り合いだったので、何度か合コンにこぎつけたことがあり、それは救いでしたが。


 逆に言えば、「コネ」を持たない男子学生は、永遠に出会いがないのかもしれません。


 ラノベのようにはいかないのです。


 もしリアルな冒険を求める猛者もさの方がいらっしゃるなら、ぜひ機械工学科に。


 ああ、たまに中ボス・クラスのモンスターが出ることがあります。


 ハイ・オークだかウルク・ハイだかリザードマン・ロードだか、ああいうやつです。


 やつらが蹂躙じゅうりんするのは「精神」なのですよ。


 気になる方はぜひ機械工学科に(しつこい!)


 それでは失礼いたします。

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