レジ待ち

彼は仕事帰りにスーパーに立ち寄った。

近所ではそこそこ大きなスーパーとはいえ、普段は閉店時間近くになるとそんなに客が多い訳ではない。

だが今夜はそこそこ客がおり、レジにちょっとした渋滞ができていた。

何台かレジはあるものの、開けているレジは一つ。

「早くして」「店員呼んでレジ開ければ?」

確かにもう一つレジを開ければ渋滞は解消されるだろう。

個人経営の店じゃなし、店員が一人と言うこともないであろう。

しかしながら、レジの店員は焦りながら「申し訳ありません。しばらくお待ちください。」と言うだけ。ほかの店員を呼ぶ素振りも見せない。

「レジはあるのに待たされる。」

イライラする人がいてもまあ、おかしくはない。


そんな中、彼はこう思っていた。

「助けを呼ばないってことは、レジか他の店員に何か問題があるんだな。」


彼は普通に並び、何も言うことはなく会計を済ませて店を出た。

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