復讐の輪廻

都市伝説 

前世の記憶、もう落とさないでね


【水底に沈む悲しみ

身勝手な理由による遺棄

受け継がれた記憶は

裁かれることなき罪を暴く】


水底沈む瞳を開ければ

歪な笑顔の女が映る

動く唇が告げるさよなら

厄介払いが出来たと嗤う


イラナイオニモツどうしてわかる?

愛しも育てもしないクセにさ

嗤う女を脳裏に焼き付け

閉じた瞳からこぼれる涙


愛されたいと願うことすら

罪であるというのなら

愛すことなどできないように

裁きを女に下せばいい


廻れ廻れ恨みの命

罪深き女を断罪せよ

生まれ出づる者を選ぶ

罪人に裁きを与えよ


恨みと怒りをその身に隠し

裁きの舞台へ女を招く

水底を覗く女の瞳

罪を思いだし僅かに曇る


時は来たれり

罪には罰を

業にまみれた

女の悲鳴は水底へ


裁きというなの復讐を

この身の嘆きと絶望をしれ

沈み消えゆく唇が紡ぐ

懺悔も後悔もすでに手遅れ


今度は私を落とさないでね

歪んだ唇が紡ぐ言葉は

女の瞳に映っただろうか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る