第10話 カメさん86
重心が低くて、安定している。
このあたり、なんでもできるセッティングなので・・・。
ダンパー・スプリングを弱くして乗れば、比較的乗り心地よく
クラシック・カーみたいな気分で乗ったりもできるから
僕は、そうして乗っていた。
それでも、早いことは早い。
どの程度早いか、と言うと・・・・。
これはもう時効だから書いちゃうけど。
伊豆スカイラインの韮山峠を過ぎた辺り。
60km/hくらいで、普通の車でも楽しく走れる。
そこで、AE86がくっついてきた。
まだ、漫画に乗る前だから
ふつうの人だったろうと思う。
結構飛ばして、くっついてきたから・・・・・。
何の気なしに、70km/hくらいでそのままコーナーを切った。
減速も何もしなくても、7なら気楽に回れる。
S字コーナーだった。
すーい、ひょっ。と・・・・。
曲がった、曲がったと言うほどのコーナーじゃないけど
バイクだったら、70km/hだとフルバンクだろう。
7は軽いので、タイヤ・スキールもせず
かるーくクリア。
ところが、背後ですごい音がして。
バックミラーで見たら、一つ目のコーナーで滑った86が
2つめのコーナーを無理に回ろうとして、ひっくり返っていた。
「あーらら・・・・・。」(^^;
しーらないっと。(^^)。
これ、新聞にも載った大事故だった。
そのくらい、性能が違う。
なので、これで、公道バトルなんて
バカバカしくてする気になれなかった。
乗っていると、クラシカルな楽しみがあって
飛ばすより、味わっていたい。
そういう7である。
まあ、飛ばす人もいるだろうけど・・・・・。
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