17話 vsアポロン
vsアポロン
「来たか。ではここで朽ち果てるがいい!」
僕、奈波は光ちゃんと、雛、皐文さんと共に、下の階にある、謁見の間に入った瞬間、矢が大量に飛んでくる。ここは、金羊を召喚して!
「羊はダメだよ。皆自力で回避か打ち落として!」
「え、あ、うん!」
雛は、戦闘機を盾に、僕たちはその後ろに入って、此方に向かってくる矢を回避して、それでもこっちに向かって飛んできた矢を、僕は刀で、光ちゃんはハンマーで、皐文さんは忍び刀で落とす。
「ふん、初撃を回避したところで、いい気になるな!」
アポロンはそう言いつつ、次の矢を番える。
「皆、次の戦闘機を出す。この戦闘機ももう少しで撃破されそうだしね。だから、そっちに移動して!」
「うん」
「了解~」
「分かったよ」
「行くよ! 機工出庫」
少しだけ燃料をふかせた機工が、僕たちの前を走る。それには追い付けないけど、その後ろを走って、畳を削る翼の煙幕に乗じて移動する。その間にも、矢は飛んでくる。みんな間一髪のところで回避しつつ、なんとか2つ目の戦闘機の裏に隠れた。でもこれで、こっちに向いているはず!
「馬鹿め! 策がある事はお見通しだ!」
アポロンは一つ目の戦闘機を矢で射て爆発させる。どれだけ強い矢なんだよ。そして、どれだけ力が強いんだよ。
「凄い矢だね!」
「これはな、生き物を殺す矢だ。だから、これを破壊したのは」
「単なる筋力と、魔術によるものだね」
「そう、太陽魔術だ。エンジンに熱を入れてやった」
皐文の言葉に、アポロンは説明してくれているけど、こっちは時間稼げばと思っていたのに、一つ目の戦闘機の後ろに隠れていたはずだから、あのままだと……。いや、アレを渡したからそれで何とか! 煙の中から何かが飛び出した。僕の渡した盾が燃え尽きたようで、木のサモンエッグが戻ってきた。だ、大丈夫かな? 煙から飛び出した者は、そのままアポロンに向かって飛んでいく。そしてアポロンがそちらを向いた瞬間。手を触れた。
「弱い!」
煙から出て来た、一ちゃんは叩き落される。でもよし、触れた!
「行くよ! 爆撃開始!」
「僕たちも続くよ」
「うん~」
まずは、雷のサモンエッグに電撃魔術で攻撃、サンダーバードを召喚しよう。そして、一羽に一ちゃんを回収してもらう様に命令してっと、他のサンダーバードには、突撃命令。光ちゃんも金のサモンエッグを使って、ハンマーを召喚してアポロンに接近していく。よし、サンダーバードは回収に成功。攻撃もすべて当たっていく。何かが胸に当たる、さっきの矢? 僕はその衝撃で、壁まで、
「うぎゃ!」
飛んだ。めっちゃ痛い! でもなんでか生きているよ。刺さったと思ったあたりを触ると、何か持っていたものが壁になっているのが分かった。あ、お婆ちゃんのお守りだ。
「大丈夫~?奈波」
「うん、お守りが守っていくれたよ」
よろよろと立ち上がり、煙の中を見る。
「やったかな?」
僕は言ってから、これ、生存フラグじゃないかな? って思った。そして、
「ふははははっはは流石に効いたぞ! だから最高火力で返してやる! さあひれ伏せ! フレア!」
「光、予定通りハンマーを出してくれてありがとう。これならまだ戦える!」
光ちゃんのハンマーを奪い取って、床を思いっきり叩く。
「うわぁああああ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます