第510話 部屋に人の指が!

「へ、部屋に人の指が落ちてたんです!」


フロントに駆け込んできた客が慌てながら言う。

またか、と私はげんなりとした。


なぜか407号室に現れる幽霊の仕業だ。

確認しに行くと何もないというのを何十回と繰り返している。

そう伝えると客はハンカチを開いた。


「でも、ここにあるんですが…」

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