第396話 この寝息が止まりませんように

病を患った母の世話をしていた時。

私は毎夜毎夜、眠る母の様子を確認しては「この寝息が止まりませんように」と祈った。

自分が寝ている間に死んでしまうのではないかと寝不足になり、随分つらい時期だったと思う。


今も夜になると寝息が聞こえる。


母は亡くなってしまったのに。

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