怪奇短篇書架 〜呟怖〜

第390話 嘘を千個つくと出られる部屋

一畳しかない部屋に閉じ込められた。

なんでも『嘘を千個つくと出られる部屋』らしい。

時間はかかるが簡単だ。

ただ一つ気掛かりなのは、一緒に閉じ込められたのがピノキオだということである。

「……俺たちは伸びた鼻で圧死しない」

そう一つ目を口にすると、鼻はするすると伸びていった。