第270話 渦巻く世界

瞼を閉じた際に見える模様や光を眼閃がんせんという。

私は昔からそれを見つめるのが好きで、隙あらば観察していた。


そんなある日、瞼を閉じている時に見えたのは――周囲の景色。

ありえないと慌てて目を開ける。


そこに現実の景色は跡形もなく、代わりに色鮮やかな模様たちが渦巻いていた。

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