第264話 中と外

神の領域に入ると徐々に記憶を無くし、永遠に山を彷徨い続けることになるという。


突然現れた注連縄と紙垂しでに足を止めた私は冷や汗を拭う。

危うく神の領域に入るところだった。

引き返しながらもうここには近づくまいと心に誓う。


――はて、ところでなぜ私はここに居るんだっけ。

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