第239話 記憶の中にしか存在しない

記憶の中にしか存在しない公園があった。

その公園を夢に見たのは初めてだ。


遊具の見た目も感触も記憶の通り。

やっぱり存在してたんじゃ?


そう思っていると居ないはずの弟に腕を引っ張られた。

家に帰ろうと言っている。

公園を出てすぐそこにあった家は、記憶にすらない他人の家だった。

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