第207話 少年の描く絵

子供の絵というものは時に怖く感じるものだ。


保育園で覗き込んだ絵。

そこに描かれていたのは長く歪な虫のようなものだった。

読めない文字も添えられており不気味だ。

それでも笑顔で「これは何?」と問うと少年は満面の笑みを返してくれた。

少し心和んだ瞬間、彼は言う。


「おかあさん!」

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