第73話 女の白い顔

配線工事が長引いてしまった。


仕上げも終わったのでそろそろお暇するかと思っていたところで、暗い廊下の奥から女の白い顔がにゅうと現れた。

労われた俺ははにかんで礼を言い、玄関を出たところで冷や汗がドッと湧く。


何故か今ようやく違和感に気づいた。

白い顔は廊下いっぱいに広がっていたのだ。

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