第26話 てあそび
嵐の日、荒れ狂う波の合間に無数の手が見えた。手首から下はない。盆になると沢山の手に海底へ引き込まれるという曰く付きの海だ――が。
その手達が木っ端を利用して波に乗っている。
奴らもああして遊ぶのか。
私は納得し帰宅したが、その晩高熱を出したので見ていいものではなかったらしい。
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