第10話 別れ

「あなたがいいならそれでいいですよ」

 そう言ってお前は哀しそうにわらった。俺はそれを目の当たりにして、ズキリと心が痛む。

 俺の都合で言い出した事だ。そんな顔をするなら泣くか思いきり殴ってくれたらよかったのに。

 そんな言葉を喉の奥へむりやり押し込んだ。

「……」

 俺は無言のままその場を立ち去った。


  了



診断メーカーの「そんな顔をするなら思い切り泣いてくれればよかったのに」というお題から書きました。

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