第407話「休む暇のない日々……」
昨日の話を思い出して、鑑定対象を自分にしてレベルを確認する……
「まじか………余剰分の(10)が消えてない……って事は、今現時点で最低でも46レベルだ………うん!黙っておこう!!」
(◆※複数の方にキャラステータスや魔物ステータスは、文字数稼ぎで不評と言われたのでステータス表記は、この話以降今後省略します。希望があれば修正及び各種ステータスの閑話を用意しますので言ってくださいヾ(≧▽≦*)o手探り中なのですいません。◆)
それもその筈……アント種を水竜巻で巻き上げて地面に叩きつけ、時にはゴーレムで叩き潰し……ギガント・ミノタウロスなども、片っ端から倒してきた……『思い当たる節』しかない……
それも……王都の間は基本皆で活動したが……パーティーで言えば『ソロ扱い』だった……ソロ経験値に連合パーティーボーナスなども入ったのだろう……
「46レベル銅級冒険者が駆け出し装備……もうかなりヤバい奴だよね……」
僕は独り言を呟く……
どうやら僕のステータスは魔法を使う割には、MPの伸びがあまり良くない様で360ちょっと位しかない。1レベル平均10ポイント程度という計算だ。
ひとまず自分の死に在庫装備にあった『シールド』を鑑定する。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
フラウの幸運のバックラー (⭐︎⭐︎⭐︎)
『レア装備・マジックシールド・盾種』
・攻撃力(+10)
・MP上限+25
・MP回復速度+5PT
・特殊回避(効果小)
装備効果
・使役効果増強(各ステータス5%UP)
・獲得経験値『相互10%UP』
製造可能
製造素材
・鑑定レベル不足表示不可
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ステータス追加効果が豊富だった……特にMP関係は嬉しい今のノーマル装備よりは遥かにマシなので装備を変更する。
他の装備も鑑定して装備しようとした時に、宿の亭主からお呼びがかかる。
『コンコン』
「はい!?どうぞ?」
「もう起きてるか?今ザムド伯爵の使いが来てな、もう少ししたら馬車を遣わせるらしいぞ?そろそろ起きて飯を食べておいた方が良さそうじゃぞ?」
どうやら鑑定中にザムド伯爵の使いが来た様で、このままだと飯抜きになるので心配した宿の亭主が、声をかけて来てくれた。
「今準備して降ります!スライムにもアリン子にも餌やらないとなので!あと聖樹の苗木にも水やらないと!」
うっかり聖樹の存在を明かしてしまう……
「じゃあ、色々用意した方がいいな?じゃあ汁物温めておくから、準備できたら食堂に来るがええ」
僕は急いで準備をする……10:00時(土の10刻)まで、もう半刻ちょいしか無い。
下に降りると既に汁物以外は用意されていた。
「今準備したからな、ほれ汁物だ。もしアレだったらアリン子にはワシから餌やりをしておくぞ?畑の手入れもあるからな。そうそうお仲間はアーチちゃんを連れてギルドへ行っていたぞ?あとエクシア嬢ちゃんから伝言で『夕方街営ギルドに集合』だそうだ……また何かやる様だぞ?」
なんとなく理由は思いつく……『鉱山の魔獣』絡みだろう……
スライムのご飯は僕とは別に用意されていて、何故か僕より多かった………スライムはカロリーとか関係あるのかわからないが行く先々で餌付けされて肥満スライムにならないか心配だ。
昨日は悪魔っ子がチョコレートをスライムに沢山あげていたのだが、茶色いスライムになったり戻ったりを繰り返していた見てくれがアレだなんて口が裂けても言わない……
「亭主さん申し訳ないですがお願い出来ますか?アリン子にも自分であげたいのですが今日はうっかり寝過ぎて時間が……」
「はっはっは!疲れが溜まっているんじゃ仕方がない!それに気にせんで良い、そもそも畑に行かないとならないんだついでじゃよついで!」
ついでにと言った宿の亭主は既にアリン子用の食事をカゴに用意していたが、それはスライムの数倍の量だった。
たしかに体格の分食べるのだろうから多くて問題はないが、今まで食べていた量を考えると宿の亭主はよく見て考えている……と感心する。
そして体格のことを考えてなかった事に反省する。
「そうじゃそうじゃ!さっき一度悪魔っ子が帰ってきたぞ?お主が……あ……ヒロ様が……寝ている事を聞いて、また孤児院に遊びに行ったぞ?伝えてくれと言われとったのをウッカリしておった……」
僕はお礼を言ってから、気を使って呼び方を変えなくていいと言っておく……『様付け』で呼ばれると、寧ろ気を使わせていて嫌な気さえする。
そう話していると、ちょっと早めにザムド伯爵家の馬車が到着するので、僕は急いで汁物を胃袋に流し込み宿の亭主に後のことをお願いしておく。
スライムの食事は僕より多いのに、すぐ取り込み食事が終わっていた……馬車に揺られて気持ち悪くなりながらもジェムズマインの街にあるザムド伯爵の屋敷に着く。
本当ならば直接ヤクタ元男爵領へ向かう予定だったが、ダンジョンで入り口に配置する『ゴーレム』の発案があったので伝えに来たのだ……執事のグラハムの言う事では、まだ『正午までは居るだろう』との事で急遽寄らせて貰った。
「おお!?どうしたのだ?グラハムが言うには何か話があるとか……ヒロ男爵何か問題か?」
僕は昨日異世界組で話した内容を告げる……
「そうか!!ユイナ嬢がこの街を守る為のそんな妙案を!これは嬉しいな!光の1刻過ぎにウィンと、その『万が一の防衛』話をする予定だったのだ、それには私も大賛成だ!『必要な物』を教えてくれるか?」
僕は、羊皮紙とインクを持つ執事のグラハムへ必要な物を伝えると、それを持ってザムド伯爵の元へ行く。
「基本の石像と魔石はよく分かった……この『魔導士か魔導師』というのは?」
「王都もそうですが、魔石へ活力源の『魔力』と詰める人が必要なのです。僕が毎回やるわけにもいきませんので……万が一の時に『攻撃魔法』使えなかったら僕自身が困るからですね……」
「うむ!そうかそうか!確かにそうだな……ダンジョン・スタンピードの時に魔力補充をしていたら、街一番の攻撃元が無くなってしまうのは大問題だ!……ふむ……ならば用意しよう!」
材料と最低限の運用に必要な要点を見たところで、この街にいる適任者を紹介する……
「そこで妙案なのですが……『罪滅し』を兼ねて、魔導士学院の『例の講師』を任命してはどうですか?毎日朝晩必ず補充する様に言い伝えるんです」
「だが……あの者にゴーレムを任せて良いのか?腐っても魔導士だぞ?」
「大丈夫ですよ?あのゴーレムは普通の魔道士や魔導師では管理以外できませんから………」
「むむ?意味が………あ!!!………ま!まさか!………ゴホン………そうか!お主は規格外にも程があるぞ!?なんて物を王都へ置いて来たのだ!!だがまぁ……其処が分かる筈も無いか……」
ザムド伯爵は執事筆頭のラルに必要素材の指示を出してから、僕に愚痴を溢す。
「わたしも魔導書が読めればな………とても残念だ……」
僕は伯爵に人払をお願いする……知りたければ読み聞かせればいいだけだ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。