手書きメッセージ

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。先日、スターバックスナイトロコールドブリュームースフォームダークキャラメルトールサイズで念願のスタバデビューを果たしました」

「長いわ」

「途中で息継ぎ必要ですよね」

「まあ、これを機にコーヒーも飲んでみてくれよ」

「はい。ところで、店員さんの手書きメッセージは、どんな時も必ず書いてもらえるのでしょうか?」

「ちっちっち。あそこでは店員をバリスタって呼ぶんだぜ」

「な……さすが意識高い系……」

「元々は、カップにオーダー内容を書き込む時、それだけじゃ事務的で物足りないから、イラストやメッセージを添えるようになったって話だな。名前を書いてもらえる場合もあるぜ」

「わたくしの場合、カメレンゴ3世と書いてもらえるわけですか?」

「明らかにネタの名前を言うのはルール違反だ」

「本名(仮)なのに……」

「ただ、必ずってわけじゃないから、何も書かれない場合も割と多いかな。最近は手書きじゃなく、シールでオーダーを回す店舗が多いから、そういう場合はメッセージ率はさらに低いと思うぜ」

「なるほど。わたくしがSmileと書いてもらったのは、かなり貴重な体験だったのですね」

「そう書かれるくらい、怖い顔してたんじゃねーの」

「そりゃまあ、初めてだったし緊張はしますよ。油断したら意識高い系オーラに飲み込まれて負けるというか」

「お前はスタバを何だと思ってるんだ」

「リア充ダンジョン」

「そんなに抵抗があるなら、タリーズとかはどうだ? スタバよりは行きやすいと思うけど」

「タリーズは、はい、好きですよ。パスタもサンドイッチも美味しいですよね」

「コーヒーは頼まないのか?」

「頼みますよ。今日のコーヒーください(思考放棄)」

「そうか、タリーズにはその手が……」

「いつかはコーヒーに詳しくなって、スタバでリア充無双したいです。以上、亀と浦島の恋愛講座でした」

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