恋愛依存症
「どうも、浦島太郎です」
「わたくしは講師の亀でございます。恋愛は本来素晴らしいものですが、だからといって、依存してしまうのはよくありません。というわけで今回は、恋愛依存症のチェックをします」
「俺はそんなの無関係だけどなぁ。まあ、お前が受けろって言うなら受けるよ」
「それでは、このチェックシートを見て、YesかNoで質問に答えてください。
①恋愛中は他のことが手につかない
②家族や友人よりも恋人を優先する
③可能なら24時間ずっと一緒にいたい
④デートのために仕事を休んだことがある
⑤交際が順調なのに周囲から別れた方がいいと言われる」
「No、No、No……待てよ、これにすっかり当てはまるカップルを俺は知ってるぜ。織姫と彦星っていうんだけど」
「あっ……」
「ふははは、あいつらはダメカップルの見本だな! 国を超えて後世まで語り継がれる伝説のダメっぷり! おとぎ話界のツラ汚しだぜ!」
「変なスイッチが入りましたな」
「そう考えると、自分から別れ話を切り出した俺はえらい! まあ途中で『あ、この女、関わったらヤバイ奴だ』って気付いたからだけど」
「まあ、結局呪われたから回避できてませんけどね」
「おまいう。とにかく、このチェックシートはすべてNoだ!」
「回答ありがとうございました。浦島殿の恋愛依存症度はゼロです。あなたは恋愛中に自分を見失う心配はありませんが、その態度が恋人から物足りないと思われて、ある日突然一方的にふられてしまうタイプです。しかも当の本人は、ふられた理由がわかりません」
「失礼な診断だな」
「安心してください。わたくしも同じ結果でした。ついでに筆者も」
「そんな奴らが、恋愛講座やってていいのか……?」
「逆に考えましょう! 恋愛が下手だからこうして学習しているのです! ポジティブシンキン!」
「そ、そうだなっ」
「以上、亀と浦島の恋愛講座でした。皆様も依存症には注意しましょう」
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