悪いことがしたくなるお年頃-10

「え、じゃあ反対側の方に行かないと、子供たちはいないってことですか?」

「そうだが」

「えええええええええええ〜!?」

最悪すぎます。

ここまで登ってくるだけでも面倒くさかったのに、反対側までまた回るんですか?

これだけで終わらせてこのままお風呂!と思っていたのに…。

世の中うまくいかないってことですか。

それにここあつ、あれ?

そういえば暑くない、です…?

「其方は今その服を着ていよう。それは特殊な絹を使っているので、耐火性が幾ばくか付与されておる」

「アドラステア様ありがとうございます!」

神だぁ。

この人神だぁ。

なんでアドラステアさん引き気味なんだろ。

まあいっか。


「其方は、村の子を探しにあちらの山へ向かってしまうのか?」

「ええ、まあ。そうですね」

アドラステアさんは少し寂しそうに言いました。

「終わり次第戻ってきますから、そのあともう少しお話しませんか?」

「其方がそうしたいならそうするのもやぶさかではないだろう」

あ、なるほど。

アドラステアさんツンデレなんですねー。

「参考までにお尋ねしたいんですが、子供たちを連れて行った状況等教えていただけますか?」

私が尋ねると、アドラステアさんはその時の状況を細かく教えてくれました。

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