第48話⁂達也の別荘兼秘密基地!⁂
2016年12月某日。
兎は白い衣に着替えて一面の銀世界を駆け回っています。
そんな真っ白な冬の銀世界。
義母咲子と達也が相次いで亡くなって早3月月余り。
とんでもないニュースがテレビから飛び込んで来たのです。
冬場の乾燥した空気と強風の続く今日この頃。
冬場の一番火事件数の多いこの時期に、達也の別荘兼秘密基地が、チョットしたタバコの不始末が原因で火が家屋に引火して大火事になってしまったらしいのですが???
余りの強風と乾燥によって一瞬にして跡形も無く焼え尽きてしまったのです。
《空気は温度が高いほど含める水分量が多くなり、温度が低いほど、少なくなります。そのため気温の低い冬の間は、非常に乾燥した空気となります。》
あいにく広大な敷地だったので近隣に燃え移る事がなかったのが幸いです。
そして一体どういう事でしょうか?
恐ろしい事に、焼け跡から無数の焼け焦げた骨が見つかったのです。
一体これは人骨なのか?それとも何か動物の骨なのか?
完全に焼けてしまった骨はDNAは完全に全滅して鑑定は不可能です。
人の骨の中心部にある赤血球・白血球・血小板などを生成する造血細胞が500度以上で完全燃焼して無くなりDNA鑑定は不可能になるのです。
警察の聞き取り調査が続いています。
犯罪の鉄則、それはまず身内を疑えです。
そこでまず、家族の代表陽介が執拗な取り調べを連日連夜受けています。
「あの家の焼け跡から無数の骨が見つかりましたが、あそこには一体誰が住んでいたのですか?」
「実は兄は恵まれない人々の救済目的で、身寄りのない人々に先祖から受け継いだ広大な敷地で無農薬野菜を作らせたり、内職をさせたりして生活面のバックアップをしていたのです。本当に慈悲深い兄でしたが、非常に残念です。又灯油を常備していた事が災いしたのです。何故灯油を常備していたのかと申しますと、冬場の電気の使い過ぎを懸念しての事なのです。人が増えたせいで電気を使い過ぎてブレイカーがよく落ちると言っていました。その為石油スト-ブで冬場は凌いでいたのです。アンペアの変更して貰おうと言っていた矢先の事故なのです。本当に悔しい!グウウウ――!😢」
灯油に引火して、火の勢いが一層強くなり誰が誰だか分からないほど焼き尽くされてしてしまい、人物の特定が困難な為に、仕方なく合同葬が行われて無縁仏として埋葬されたのです。
{エエエエ————!達也は、すでに3ヶ月前に故意に誰かの手によって殺害されていますが、一体どういう事?
誰も達也が死んだ事は知りません。
母咲子が亡くなって又この別宅に樹里亜【少女C・Ⅾ】共々戻って来ていたのです。
当然この家で今尚生活していると思っています。
その為、誰が誰だか判別が付かないので、当然この火事で亡くなった事にされたのです。
犯人の思惑通りの展開になったのです。
じゃ~達也を殺した犯人は一体誰なのか?
それと8月30日に確実に殺害された達也が仕事復帰していたのは何故???
あれは只の幻想だったのか?
それともあれは幽霊?
そこには驚愕の真実が隠されているのです。
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