第4話

「一回だけ...?なによ?」


「さ、させてくれないか...?えーとそのアレだ...」


「何よ?」


俺的にセ...と言うのも、エ...と発言するのも

躊躇われたというか恥ずかしいので、

ゴニョゴニョと濁してると、

林ユーコが、ふふんと鼻を鳴らして俺に近づいてきた。フェンスから離れ、スタスタと

俺に歩み寄り、すぐ近く、てか、もう目の前まで来て、

人差し指を立てた。

それから。


つつーと、俺の学ランのボタンを上から順になぞってみせた。


まるで俺を揶揄うよーな微笑みを浮かべ、


「何してほしいわけ??

言わないと分かんないよ」


などと言ってきた。


俺的に。


ぜってー、林ユーコは俺のお願いに

感ついている筈だと思う。




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