第10話 冬の訪れ、君は春を待っている
あなたにとって付き合うとは何ですか?
恋愛ほど難しいことはない気がしますよね
どんな事を思い出しますか??
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秋が訪れ、秋には栗や紅葉や桜が咲き始める。
付き始めて月日が経つにつれ、佑丞に変化が訪れていた。
クラスに付き合っている事を内緒にしていて結香は男女共に人望が厚い。
結香は佑丞と付き合い始めて大きく変わっていった。
精神的に余裕が出てきたせいか、笑顔が増え周りとも壁がなくなったというか、自然に見えるようになった。
それに告白をされることも少なくないことから、嫉妬が後を絶えなくなっていた。
久しぶりの3人で昼ご飯を食べることになった。
屋上で陽を浴びながら、話し笑顔が溢れた。
「秋桜見たいって言ってたし、いいところを知ってるから行かないか?」
「ごめん。その日さ友達数人と見に行くんだよね。
でも家には来るよね?」
「そっか、やめとくわ。そろそろ行くね」
「結香も、もう少し佑丞の事見てやったほうがいいぞ」
「どうゆうこと」
「佑丞に聞けよ。」
ばれたくないことから学校では距離を置いており、週末はどちらかの家でお泊りが日常になっていた。
友達と遊ぶのは普通だし、そんなことはわかりきっていたにも関わらず何故こんなにも不安やイライラが押し寄せるのだろうか。
自分の日常が壊れるのではないか、何故ここまで気を使っているのかわからなかった。
1階の廊下を1人で歩いていると、孤立していることを自覚してしまう。
真が後ろから走ってきて頭をぶったたいた。
「なにすんだよ。痛いんだけど。」
「お前って本当に分かりやすいのな。何をそんなにイライラしてるんだよ」
「別にイライラなんてしてねぇーよ。」
「してるだろ。言いたくないことなら言わなくてもいいけど」
「なんか最近、すげぇー弱くなってる気がする。情緒不安定っていうかなんか心がかき乱されるんだよな」
「それってさぁ結香にたいしてだろ。いい傾向じゃん」
「結香にたいしてじゃねぇーよ。別に結香の事は理解してるし」
チャイムが鳴った時に数人の友達と結香は戻ってきた。
授業が始まり先生の声だけが教室に通っていたなか結香が紙を俺に渡してきた。
その紙には、「何かあった?」と書かれていた。
すぐに「何もないよ」と書いて返したがそこにはなぜかイライラ混じっていた。
一切佑丞は横を見ようとはしなかった。
「ないわけないよね。言ってくれないとわからない」と紙が返ってきた。
「何もないのに何を言ったらいいわけ、それに勉強しろよ」と紙が隣同士を行き来するのが後ろの真には見えた。
真の笑いを我慢する声が聞こえるが、「イライラしてるじゃない。言ってよ」とまた紙が返ってきたとき、
授業中なのを忘れて立ち上がって言ってしまう。
「イライラしてないって、しつこいんだよ」
すぐさま我に返ったが、時は遅かった。
先生とクラスの皆が佑丞を見ていて、先生から放課後呼ばれたのだ。
前までは孤立には慣れていたし、イライラすることなんてなかったはずなのにこの頃感情が高ぶったり、周りの目が気になったりしてしまう。
もう佑丞には心の澱んだ物が分からなかった。
チャイムが鳴り結香は話したそうだったがかける言葉がなかった佑丞は職員室へと向うことにした。
職員室へと行くとそこには担任の
「呼ばれた理由はわかるな。」
「はい。授業中の件はすみませんでした。」
「何かあるなら聞くがあるか」
「今付き合っている人がいて、彼女は人望が厚いから遊びにいくのが少ないので週末はお泊り会が普通だったのに
この頃週末すら友達との約束を入れるようになって、なんか今の状況が精神的になんか疲れるんですよね。
感情がよくわからないんですよ。」
「俺は付き合っていての相談は彼女にするのが一番いいと思うぞ。
お互いがお互いで話さないと何の進歩もないし理解しあえないじゃないのか。
大丈夫、彼女も悩んでいると思うしあまり悩ますなよ。」
「ありがとうございます。どうゆうことですか?」
「話せばそうでもないことだって。似たもの同士ってこと」
話が1時間ほどで終わり佑丞は保健室を出ると、雨が降っていた。
佑丞は内心、めんどくさいとか重いと思われたくないからこそ怖かった。
でも、結香を傷つけたくないし笑顔でいてほしいとも思えた。
1時間たつだけで廊下は静かで寂しく感じるし曇っていることから少し暗くも感じながら、下駄箱向かった
下駄箱には結香が待っていてくれていた。
「まさか待ってたの??」
「佑丞はなんで何も言ってくれないの??私は言ってくれないとわからない。何かした?」
「結香は何も悪くないし気にしなくて大丈夫だよ。帰ろっか」
2人は帰ることにして学校を後にした。
結香はいつも佑丞のやさしさにふと思う。
いつも歩くときは道路側を歩かせてはくれないし、荷物もいつのまにか持ってくれてる。
佑丞が結香に対して怒ったことがないのだ。何に対しても結香の予定を優先する分それが普通になっていたことも。
「佑丞はこの先も隣にいてくれる??」
「あたりまえだろ。いちいち俺の事は気にしなくていいから」
「ごめん。秋桜の事佑丞と行くはずだったのに。」
「いいよ。別に仕方がないし、友達は大切にするべきだし」
今日は雨が降っていてすごく寒いし、何かある日は雨が降ることが多く感じた。
まだ一緒に痛いことから結香の家に行くことにした。
家の中は静まりかえっていた。
2階の結香の部屋で着替えを済ませ、ベットに横になった。
寒いせいかベットも少し冷たかった。
こうゆう時間が疲れを癒してくれるようだった。
雨の音だけが聞こえてくるなか、結香が佑丞の上に寝て胸に耳を当てる。
「なしてるんだよ。」
「佑丞が居ることの感じてる」
「それで何が分かるんだよ」
「人の温もり、生きてること」
佑丞も目を瞑り結香の胸に耳を当てると心臓の音が心地よく感じ雨の音も聞こえてきた。
なぜか寂しくも感じた。結香の頬や耳を触ると冷たく感じたが雨のせいだと笑った。
手も冷たく感じながら結香から離れたくなかった。
今だけは、この気持ちや熱が伝わってほしいと思った。
秋桜も楽しく終わりバレンタインも大盛り上がりだった。
結香はたくさんチョコをもらい、告白もされていたが佑丞には無縁の行事だがなぜか毎年1個だけもらえるのだ。
同じ人で多分1つ上だと思うが、こんなことは結香には知られたくないことだ。
真はモテているのかモテないのかよくわからん奴だ
チョコはもらえるが一度も彼女ができたことがないらしい。
結香とバレンタインの日も一緒に佑丞の部屋で過ごすのだ。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
この頃、更新が遅く大変申し訳ないと思っておりますがこれからも頑張りたいと思っております。
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