あの日の桜-君との6年の恋-
鳴宮直人
第1話 山桜を始めてみた
「あなたは恋に悩んだこと、ありますか?」
学生の時の恋なんて特に悩みますよね
僕は特にそんな経験があります
今回書かせていただいたのは学生の恋愛について
経験した事をおりまぜながら書きました。
主人公とヒロインの繋がりが桜のように読んでいただいた方々の初恋やその思い出を体験していただけたら嬉しく思います
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君は今幸せですか、、、
君の手を離してから何年たったのだろうか
笑顔を思い浮かべるほど山桜が脳をよぎる
僕の名前は
僕は回りと話すのは得意ではなかった
なんというか、人間関係は狭く深くみたいなぁ。
回りからは優しいや真面目とか誠実とか話せば面白いや感情が顔に出るタイプなんて言われるかな。
そんな僕が唯一無二の一人の女性に恋をする物語
君、、
と出会ったのは16年前の
染井吉野と山桜が舞い散る春の事だった
その日は入学式でした
33名の3クラスあるようなぁ大きい学校で
学校の前には染井吉野と山桜が満開に咲いている
学校の隣には透きとおった川に桜の花びらが流れている。
そんな学校で僕の人生は大きく変わる事になることを今はまだ知らなかった
静かな教室に入った
知らない同い年の子が大勢いる中友達が出きるだろうかと緊張しかなかった
本当にたまたまなのだろうが、
運命と思えた隣に座ったのが君だった。
その時山桜の綺麗さは鮮明に覚えている
印象は山桜のようなぁ綺麗の一言だった
「おはよう!私、川城結香です
よろしくね」
俺も「おはよう」とだけ返した。
そう、出だしに転けたのだ。
田辺佑丞は、女性と話したことがなく
顔に感情が駄々漏れの純粋少年なのです
その時からなのだろうか、君から目を離せなかった
そもそも仲良くなりたいとどれだけ思っても
俺には女性と話せるほどの種も勇気も、
持っていないのだ
仲良くなりたいが為に姉に聞けるわけもなく悶えていたのだ。
でも川城結香はというと誰にでも気兼ねなく話し笑顔の絶えない子だった
そう、学校ではマドンナ的存在だった
でもある日を境に
染井吉野の蕾がほんの少しなのだが開花しはじめる
水を与え続けたのが中間真だった
真というとしつこいぐらいのさみしがりやなのだ
こちらの事なんてお構い無しかのように
話しかけてくる奴だった。
ただすごいのは回りに対しての観察眼だ
助けてほしい時に何故か手を差し出すようなお人好したのだ
佑丞の唯一の親友
ある日、教室で真が走って近づいてきた
「なぁなぁ佑丞あの噂ぁ聞いたかよ」
「噂??なにそれ、、、」
と佑丞は友達がいないからかクラスの話題に遅れているのだ
「知らないのかよ!!仕方ない真様が友
達のいない佑丞君に教えてあげよう」
いつものニヤニヤ顔で話しだした
「自分の消ゴムに好きな人の名前を書き、誰にも見られずに使い終われば恋が叶うのだよ」
あきれる話だった
「真ほんとに信じてるのかよ
あっまさか好きな人でもいるのか」
真のニヤニヤ顔がヒヤリ顔になったのを佑丞は楽しんでいた。
「俺にいるわけないだろ佑丞こそいるんじゃねーのかよ」と消ゴムを確認しだした
「残念真くん、書いてあるわけがないだろう今知ったんだから」
少しも真は楽しそうではなかった
だが、佑丞の中では春が到来したかのように暖かい風が吹く
その日の夜には自分の部屋で川代結香の名前を書き始めていた
学校が好きではない佑丞なのだが、楽しい朝がまた幕を開ける
教室に入ったとたん考え込む真が近づいてきた
「なぁ佑丞結局お前の好きな人って誰なんだよ」
真は気づいても強引には聞こうとはしなかった
「いるわけないだろ。いたとしても真には教えねぇーよ」
ふと佑丞が横を向いた先に楽しく友達と話す川城さんがいたのだ
数秒だけ目があった佑丞の顔は寒緋桜のように赤く染まっていた
「佑丞って本当にわかりやすいよな。
でもそうゆうところ好きだぜ」
と結香を確認して真は佑丞に向き直した
「だからいないって、わかりやすいもわかりにくいもないだろ。それに急に好きってなんだよ」
佑丞は誤魔化そうと必死だった
真のニヤニヤ顔ときたら、、、、
「わかったわかった。いないならいないで応援するよ」
と真は楽しそうに笑っていた
俺は多分真にはバレているだろうと思った
でもまだ確信にはいたってはいないはず、誰なのかはバレてはいけないと決意する
「応援ってなんだよ。真だっていないってほんとかよ」
佑丞はやりかえそうと必死だった
「いたら佑丞に話すに決まってんだろ」
真の言葉はストレート過ぎて佑丞の染井吉野はもうもちそうになかった。
その時ふと山桜の匂いがしたのだ。
「真ー!!田辺くんをいじめたらダメだよ」
川城結香が佑丞の机に近づいてきた
「いじめるわけないだろ、遊んでるだよぉ」と真は楽しそうだ
「なんだよそれ、ふざけんなぁ俺で遊ぶなよ」
言ったとたんに川城さんから
「田辺くんって意外と印象違ったかも」
と真っ直ぐに川城さんが見てきた
「そうかな、、、
でも川城さんはそのまんまだよ。
誰とでも話せるし、見ているだけで楽しいのがわかるよ」
佑丞は川城さんを見ることができなかった
「田辺くん、私の事能天気って馬鹿にしてる」
と川城さんが椅子を横に持ってきて座りだした
「違うよ、ただ純粋に川城さんがすごいんだよ
優しいからこそできることだよ」
川城さんと目があった。
「田辺くんってちょっと変わってて面白いかも
ねぇー佑丞くんって呼んでもいい」
ふと気づいた時には真はそこにはいなかった
「好きに呼んでいいよ」
少しなら川城さんを見ることが出きるようになった。
ただ目を合わせる恥ずかしさは変わらなかった
「私の事も好きに呼んでいいから。だからって名字呼びはダメだからね」
川城さんは優しく笑う
「なら結香ちゃんで」
真がトイレから戻って来た
途中から話が聞こえてたらしく笑っている
「佑丞くん、ちゃんは私的に嫌なんだけどな、、、」
少し笑顔が消えはしたが横目で
じっと見てくる視線が、、、、
「佑丞、それはねぇーよ。結香って呼び捨てしろよ」
真のちゃかしのような佑丞遊びが始まった
「そうだそうだ」と結香まで真に乗り出した
「おーいそれだったら俺の佑丞くんだって同じだろ。ちゃんとかくんって子供扱いではないだろ」
と焦っていっぱいいっぱいになっている
「ふ~ん、なら佑丞って呼ぶね。
ほらほら」
川城さんは楽しそうに笑顔なのだ
「わーったわーったよ。結香でいいんだろ」
心臓の音で染井吉野の花びらが舞散りそうなくらいだ
佑丞の顔ときたら寒緋桜のように真っ赤すぎて真は爆笑しているのだけは覚えている。
「佑丞ってあまり女の子と話した事ないの」
確かに佑丞と結香の会話ときたら真がいるから成り立っているようなものだった
「苦手なんだよね。姉の友達とかとは話すんだけど、同い年と話が合わなくて」
佑丞は同い年の女性とちゃんと話すのは結香が始めてだった
「そうなんだ、真と話す感じで話してくれたらいいのに」
結香は佑丞の事を前から気になってたらしく真から話を聞いていたのだ
「佑丞に真の弱点を教えてあげる」
真が止めようと必死だった。
「真に弱点ね、気になるかも」
佑丞の耳に結香の唇が触れるぐらい近く吐息を感じた佑丞はまたもや寒緋桜のように真っ赤になった
「佑丞、真と外で遊ぶなら絶対に遅刻するからきおつけた方がいいよ」
佑丞の状態では真の弱点など入ってきてはおらず、そんななか真は必死のようだ
「結香、佑丞に変なこと教えるなよ」
初めて真のあせる姿を見たのだ
「変なことなんて言ってないよ。
ねぇ佑丞」
佑丞を見つめたのだ
「うん。真の話じゃないよ」
とボソッと真に言った
「あっそうかよ、佑丞なに聞いたか知らないけど言いふらすなよ、もう帰ろうぜ」
真は少し不機嫌になっていても、結香は上機嫌
「言わねぇーよ、言う程友達いないの真が一番知ってんだろ、てか言いふらす程口軽くねぇーよ」
真の事を少し知れたのはよかったと思えた。でも真と結香の仲のよさを聞けるほどまだ勇気はない佑丞なのです
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