第20話 領地に帰る前の準備 20 保護?

 迎えが来るまで、呑気にお茶して待っていたらマップに反応があり。

 魔物の集団が、今いる場所まで近付いて来てるのが分かった。

 取り敢えず、アレクお兄様を無理矢理連れて行こうと、咄嗟に腕を引っ張り魔物が近付く方へ走って向かう。


「う!な、何だシア!離せ!そして説明しろ」


 腕を突然引っ張られた、アレクお兄様がビックリしますが……まだ腕は離せませんので、このまま早口で説明をします。



「アレクお兄様、魔物が近付いて来ます。ここでは不味いので、こちらから向かいますよ!ヴァンス兄様達は、ここで騎士達を迎えて下さいませ。そして、王都に戻ってこの人達をお願いしますわ」

「お、おい!シアどう言う事だ!詳しく説明しろ!」

「そんな暇ありません!行きますよ」


 パトリシアが、アレクお兄様を引っ張りながら、走る。

 進んで行く途中で、アレクの腕を離し更に獣道を走って行く。(走り煩いわ!)

 アレクは、後から走り煩い道を走ってパトリシアの後に着いて行く。


「もう直ぐです。お兄様、頑張って下さい」

「分かった!(と返事はしたが……なにを頑張るのだ?そして何処まで行くのやら?)」

アレクは、走りながら考える


 あ!あそこだ!こっちに子犬が走ってくるわね?

 だが……その犬の後ろから、追いかけて来るのはレッドウルフだった!


「お兄様、止まって下さい。ここで待ちましょう。向かってくる子犬はどうやら、敵では無い様ですわ!ですが……その後ろからレッドウルフが、追いかけてきます」


「シアどうした!子犬は大丈夫で?レッドウルフだと………………数は!」


 アレクは焦って居るのか、状況が飲み込めていない。取り敢えずパトリシアに、任せるスタンスにしたようだ。要は後で詳しく聞かせて貰うからな!(怒)である。(笑)


「………お兄様。数は....30匹ですね。私とお兄様なら平気でしょう」ニコリ

「さ、30だと!二人で………余裕?(何が余裕何だ、無理だろ!!)」


「さ、来ますわよお兄様!」


 すると、木の影から一匹の子犬がパトリシアの腕に、飛び込んできた。

 ん…………?


 背中に、もう一匹いる?


 ……………なに?

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